禁じられた主題、隠されたメッセージ-写真展「Human Baltic われら バルトに生きて」は今だからこそ見逃せない
同展が構想されたのは、ロシアによるウクライナ侵攻前。「バルト三国の写真を日本に届けたい、という趣旨で企画を進めていた中、2022年にウクライナ侵攻が起こったことで、ヒューマニスト写真の黄金期を彩った写真家を祝福するだけではなく、彼らが抑圧され脅威を感じながらこうした写真を撮ってきた事実をしっかり伝えなければと思い至った」とアグネさん。同展の開催にあわせて、200万人以上が参加した歴史上最大級の平和的抗議行動「バルトの道」を体験するARアプリもローンチし、ギャラリー周辺を徒歩で20分ほど巡るツアーを提供しています。 また5月30日には「写真に潜むダブル・スピーク(二重表現)」と題したパネルトークを、6月4日には作品購入で支援につなげる「ウクライナ難民支援チャリティーオークション」も開催。写真家たちの視点を通して日常の大切さ、表現の自由、そして芸術の社会的役割にフォーカスする同展は、6月9日まで。入場は無料です。
■information ヒューマニズムに生きたバルト三国写真展「Human Baltic われら バルトに生きて」 会場:スパイラルガーデン 期間:5月27日~6月9日(11:00~20:00)/入場無料
佐々木 ヒサ