日本酒ブランド「SAKE HUNDRED」 新商品「弐光」でスーパー・百貨店に本格進出 「非日常体験への新たな扉に」
高価格帯の日本酒市場を牽引する「SAKE HUNDRED」ブランドは、新商品「弐光」(税込9900円、9月24日発売)で全国のスーパーや百貨店に本格進出する。独自の“白麹四段仕込み”によりジューシーで豊かな味わいと上質な甘みを実現し、醸造の一部にあえて米ぬかを使用しアップサイクルの可能性も追求した。ブランドオーナーの生駒龍史氏(Clear代表取締役CEO)は「『SAKE HUNDRED』が提供する非日常体験への新たな扉(=入り口)にしていきたい」と期待を寄せる。 「SAKE HUNDRED」はラグジュアリ―日本酒ブランドとして2018年に創業。パーパスには最高峰の日本酒で、世界中の人々の「心を満たし、人生を彩る」ことを掲げている。生駒氏らがコンセプト作りからブランディングを担い、提携する酒蔵(醸造元)との密なコミュニケーションによって理想の味わいや製造方法を追求。精米歩合18%の「百光」、29年熟成した「現外」などをラインアップし、平均購入単価は約5万8000円と一般的な日本酒とは一線を画す。過去5年間での累計売上は40億円に達した。
新商品「弐光」は、「SAKE HUNDRED」の可能性を広げるための新たな挑戦となる。これまで小売市場への展開は百貨店や一部酒販店など約50店舗にとどめ、ブランドサイトを中心にEC販売の構成比が約9割を占めていた。「弐光」では自社サイトでのネット販売は行わず、高級スーパーやリカーショップ、百貨店を中心に販路開拓を進める。「市場で特別な日本酒としての地位を確立したことを受け、販売戦略の第二フェーズに向かう」(同社)。 「弐光」の味わいは溢れる果実感と躍動する酸味が特長だ。醸造方法は通常より一度仕込みを増やして原料米をより多く使用、贅沢な造りの四段仕込みとした。白麹で爽やかな酸味を引き出し、「百光」の原料精米時に排出される米ぬかを使用してアップサイクルの可能性を追求したこともポイント。さらには超低温発酵により鮮度感ある風味を閉じ込め、上槽後の瓶詰めをスピーディに行い、瑞々しくフレッシュな味わいを目指した。 製造は新潟の白瀧酒造。アルコール度数は13・4%、日本酒度―18、酸度1・7、アミノ酸度1・3。容量は720ml、価格は税込9900円。 今後の展望ついて、生駒氏は「『弐光』は『SAKE HUNDRED』への新たな扉に位置付けている。単純に1万円クラスの製品を増やすのではなく、これを入り口に『百光』など既存のラインアップも飲んでいただけるように取り組みたい。その先に日本酒市場全体の活性化を図っていければ」などと語る。