サンマ漁、苦戦続く千葉・銚子 2年ぶり水揚げも期待薄か
千葉県銚子市の銚子漁港で約2年ぶりに、サンマが水揚げされた。海水温上昇などの影響で、不漁の傾向は変わらない。かつてサンマ水揚げ量が日本一となった港の関係者は苦戦を強いられ、期待を抱けずにいる。 17日に初めて水揚げされたのは、岩手県宮古市の約600キロ沖で取れた約3.3トン。1匹60~100グラム程度と小ぶりで、市場での取引価格は1キロ400円台前半だった。 銚子市や地元漁協によると、初水揚げの時期は豊漁だった頃の9月上旬から、近年は11月中旬に。例年漁期が12月下旬まで続くが、今年は見切りを付け12月上旬をめどに終えようと決めている漁業者が多い。 銚子漁港のサンマ水揚げは2009年に6万1333トンを記録し全国トップに。その後は減少傾向が続き、昨年はゼロだった。ある漁業者は「今年こそはサンマ漁で稼いで高騰している燃料費を補いたかったが…。十分な量を取れそうにない」と嘆く。 全国さんま棒受網漁業協同組合(東京)によると、今年8~10月の水揚げは北海道・東北の港で計1万5471トンだった。