もてなしの“サプライズ”と皇后さまの笑顔にあふれた両陛下のインドネシアご訪問【皇室 a Moment】
日テレNEWS
ひとつの瞬間から知られざる皇室の実像に迫る「皇室 a Moment」。令和初となった両陛下のインドネシアでの国際親善訪問。もてなしの“サプライズ”と皇后さまの笑顔にあふれたご訪問を現地で取材した客員解説員の井上茂男さんとスポットをあてます。
■友好をここから育てる…両陛下と大統領夫妻の植樹
天皇皇后両陛下は、6月17日から23日にかけて、東南アジアのインドネシアを公式訪問されました。即位後、初めての国際親善訪問で、皇后雅子さまにとっては21年ぶりの親善訪問でした。両陛下は、首都ジャカルタ近くの学校を訪問して若い人たちと交流するなど多くの人々と親善を深められました。 ――井上さんも2日前からインドネシアに入り取材されたということですが、どんな場面が印象的でしたか。
滞在3日目の6月19日、ボゴール宮殿で植樹式が行われたあと、ジョコ大統領が皇后さまの手にひしゃくで水をかけている場面です。 ――両陛下も大統領も笑顔なのがわかりますね。 この日、両陛下はそろって公式行事に出席され、ジョコ大統領が執務を行う宮殿で歓迎式典が行われました。 その後、庭に出て植樹式に臨み、両陛下はジョコ大統領夫妻と一緒に、「マラッカジンコウ」という香木の苗木を植えられました。 天皇陛下と大統領が小さなシャベルで3杯ずつ土をかけ、皇后さまとイリアナ夫人が続き、次にそれぞれに水をかけ、最後に大統領が手水をかけてタオルを手渡し、自分も同じようにします。 植樹式でホストはにこやかに植樹を見守るのが一般的ですが、ゲストとホストが一緒に土をかけ、水を注ぐ。そこに友好をここから育てていきたいという思いを感じました。また、大統領が自ら手水をかけ、タオルを渡したところに“おもてなしの心”を感じました。
■人口2億7500万人 平均30歳の活気あふれる国
インドネシアは1万7000の島々が東西約5000㎞の範囲に点在する国で、首都ジャカルタはジャワ島の北西部にあります。広さは日本の5倍、人口は世界4位の2億7500万人に上る多民族国家で、その9割がイスラム教徒の国です。