情報集約の「マイナ保険証」、受診時のさまざまな手続きをスムーズに
マイナ保険証は紛失すると、再発行まで1カ月かかることもある。マイナ保険証への移行を希望しない人は、手元の健康保険証の期限(最長で令和7年12月1日まで)内に、自治体や健保組合から保険証代わりとなる「資格確認書」を入手する必要がある。
これを機に、医療費の節約についても考えてみよう。年間の医療費が10万円を超えた人が確定申告して受けられる医療費控除は、マイナ保険証があれば手続きが簡便にできる。
確定申告で控除が受けられる医療費としてはほかに、市販薬を対象とした「セルフメディケーション税制」がある。年間の医療費が10万円未満で通常の医療費控除を受けられない場合、薬局などで、対象となる市販薬を年1万2千円以上購入していれば申告して税金が還付される。
また、①薬は後発(ジェネリック)品を希望する②時間外加算がある夜間や休日の受診を避ける③入院は月をまたがないように調整する-といった工夫を地道に重ねれば、医療費を節約できる。薮内さんは「あまり知られていない公の制度はいろいろある。使えるものは使って、賢く節約しましょう」と呼びかけている。(田中万紀)