「Vチューバー」清水港に集結! 2月、初サミット
「清水港をバーチャルユーチューバー(Vチューバー)の“中心地”に」―。静岡市清水区の清水マリンターミナルで2月1、2日、Vチューバーたちが集う「ご当地Vチューバーサミット」が初めて開かれる。近年、地方創生の手段として注目されるご当地Vチューバー。イベントを通じて発信力を磨き合うことで、全国の地方を元気にすることを目指す。 きっかけは、全国初のご当地Vチューバーとされ、主にX(旧ツイッター)を舞台に、2018年11月から活動する清水港の「七海波音(ななみ・はのん)」の存在。同区の「マキダイ合同会社」代表で、プロデューサーを務める牧田大樹さん(37)が数年前からアイデアを温めてきた。 交流サイト(SNS)で募集を始めると、秋田竿灯(かんとう)まつりの「久保田まつり」や、徳島県公認の「蒼藍(そらの)アオ」といったご当地Vチューバーから数十件の参加表明や問い合わせがあった。主催団体役員の牧田さんは「各地のVチューバーには現地で実際に交流してもらう。テレビ会議は考えておらず、あえてアナログ感を大事にした」とこだわりを話す。 牧田さん自身、地元の老舗茶葉販売「小松園」の3代目。海外でバックパッカーなどを経験し、清水次郎長など清水の持つ魅力に改めて気付いたこともきっかけだ。七海波音は23年9月に仏パリの「パリコレ」でも着物ブランドとコラボ。「地域資源を世界に売り出したい」と話す。 イベントは、任意団体の「清水ドリームワークス」が主催。静岡商工会議所などが協賛する。難波喬司市長らのパネル討論や「ご当地Vチューバー体験」、各地の活躍事例紹介、各地の物産展などを予定する。 <メモ>ご当地Vチューバー ネット空間において①顔を出さない②ご当地を盛り上げる③他のご当地も大事する―といった三原則を守るVチューバー。媒体は動画配信サイトユーチューブや動画投稿アプリTikTok(ティックトック)などさまざま。国内にご当地Vチューバーは数百人以上いる。「もえキャラ」による動画配信を行う「Vチューバー」自体が日本発祥。何らかの理由で素顔で配信できない人の社会参画にも活用される。
静岡新聞社