アメリカと中国の金融緩和でビットコインの強気相場は続く
ビットコイン(BTC)は9月25日、アジア時間早朝に6万4000ドル台を回復するなど強気の兆しを見せたが、その後は下落し、前日の下げを取り戻す展開となった。アルトコインのスイ(SUI)が暗号資産(仮想通貨)市場の上昇を主導した。 BTCは過去24時間で1%上昇したことが、CoinDesk Indicesのデータで明らかになった。一方、ソラナ(SOL)は3%上昇し、主要トークンの中で最も高い上昇率を記録した。イーサリアム(ETH)は機関投資家との関係悪化の兆候が見られる中、この日は横ばいだった。一方、バイナンスコイン(BNB)は過去7日間で10%上昇した後、反転の兆しを見せた。 時価総額上位のトークンの価格パフォーマンスを測定するCoinDesk 20指数(CD20)は、2.4%上昇した。 主要銘柄以外では、ミームコインやレイヤー1トークンへの投資が、トレーダーの間で継続的な需要とポジティブなセンチメントを背景に、暗号資産市場の値上がりを牽引した。スイ(SUI)は過去24時間で16%上昇し、今週の値上がりがほぼ50%に達した。一方、犬をテーマにしたミームコインは平均で5%以上上昇した。 フロキ(FLOKI)は過去1週間で16%急上昇し、その高速で安価な取引ボットの取引高は7500万ドル(108億7500万円、1ドル=145円換算)を超え、手数料は100万ドル(約1億4500万円)を超えた。この金額の一部は、公開市場からFLOKIを購入して焼却するために留保されている。 また、開発者らは24日の夜、フロキのメタバースゲーム「バルハラ(Valhalla)」の11月のリリースに先立ち、認知度を高めるためにeスポーツ団体のAllianceと複数年にわたるパートナーシップを結んだことを発表した。
今後の見通し
アメリカから中国まで、各国が景気減速に対抗するために金融緩和していることから、ビットコインのトレーダーたちはこの1週間で勢いづいている。これは、今後数カ月の間にリスクの高い賭けに殺到する可能性があることを示唆している。 アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)が11月の会合で基準金利をさらに50ベーシスポイント引き下げる可能性は、分散型予測市場のポリマーケット(Polymarket)では50%だ。一方、25ベーシスポイントの引き下げの可能性は44%となっている。 一部のトレーダーは、FRBの動きが最終的に他国の金融当局にも同様の措置を取らせ、雪だるま式に影響が広がると指摘している。 「発表のタイミングから見て、FRBの政策が中国人民銀行の決定に重要な役割を果たしたことは明らかだ」とプレスト・リサーチ(Presto Research)のアナリストは25日にCoinDeskと共有したメモで述べた。「中国人民銀行が金融刺激策をより積極的に行うことをためらっているのは、資本逃避により金融刺激策の効果が失われるリスクがあるからだという噂が流れていた。2022年半ば以降、人民元の短期金利は米ドルの短期金利を下回っているからだ」。 「FRBがようやく利下げサイクルを開始したことで、そうした懸念は払拭されつつある。これは、FRBが利下げを継続し、マイナスの金利差が縮小するにつれ、中国人民銀行がさらなる措置を講じる可能性があることを示唆している」と付け加えた。 |翻訳:CoinDesk JAPAN|編集:井上俊彦|画像:Shutterstock|原文:Bitcoin Strength Continues on U.S, China Easing; Floki Bot Crosses Trading Milestone
CoinDesk Japan 編集部