順天堂大陸上部で体調不良者 救急搬送された選手も
順天堂大陸上部で「名誉総監督」の沢木啓祐氏(80)が関与した練習後に、複数の体調不良者が出ていたことが5日、分かった。今年6月に1万メートルを走るトレーニングを課した後で部員が熱中症のような状態となり、救急搬送された者も出たと一部週刊誌で報じられ、沢木氏も大筋で事実関係を認めた。大学は「安全管理は十分な注意の下に行っているところだが、体調不良を訴える選手が出たことは誠に遺憾」とコメントした。 沢木氏は指導者として順大を東京箱根間往復大学駅伝で4連覇を含む計9度の総合優勝に導いた。 同氏は5日までに電話取材に応じ、練習は事前に別の指導者に提案していたものだと説明。午後5時10分に始まり、周回遅れの選手はやめさせるよう指示したとした。一方、給水は当日の涼しさなら不要だと指示し「判断が甘かったかもしれない」とも述べた。救急搬送された選手がいたことには「軽く受け止めていた」と話した。 沢木氏は名誉総監督の肩書を「返上」する意向を示した。同氏の暴行を見たとする告発文が出回ったとされたが否定した。