米中、緊張緩和へ軍対話再開 首脳会談、台湾巡り応酬
【サンフランシスコ共同】バイデン米大統領と中国の習近平国家主席は15日(日本時間16日)、米西部サンフランシスコ近郊で会談し、国防当局や軍の高官による対話再開で合意した。人工知能(AI)に関する政府間対話の構築や気候変動対策の協力でも一致。幅広い分野で対立する両国関係の緊張緩和を図った。台湾を巡っては応酬となった。 米国民、84%が中国に否定的 世論調査、覇権的行動に冷ややか
会談は約4時間に及んだ。バイデン氏は「競争が衝突に転じないよう管理しなければならない」と表明した。緊急時には首脳間で直接電話することを申し合わせたと述べた。習氏は、地球は十分に大きく米中共存は可能だとして「大国間競争は時代の潮流に合わない」と主張し、中国封じ込めをやめるよう訴えた。 中国で解任された国防相の後任が決まり次第、オースティン米国防長官と会談する。国防当局や軍の高官による対話は、昨年8月のペロシ米下院議長(当時)の訪台に中国が反発して断絶している。 バイデン氏は台湾海峡の平和と安定を維持する重要性を強調、来年1月の台湾総統選に介入しないよう習氏に警告した。