「億り人」も集まる投資家イベントの現場、こんなところに成功者たちがいた
実際に、昨今SNSを見ると、「インデックス」「オルカン」「新NISA」などに関するつぶやきを見ない日はない。それだけ投資が個人の生活で身近になったということだろう。 一方、SNSやブログで発信するマネー関係のインフルエンサーが増えてきた反面、そうした場には一切出てこない、”人知れず”な個人投資家も存在する。 神奈川県に住む40代のAさんはすでに2桁の億円という資産を稼いだ。勤めていたメーカーも5年前に辞め、“FIRE(ファイア)”=経済的自立による早期リタイア=を達成。株主優待でファミレスを利用するなど、ぜいたくはしていないが、不自由なく日々を暮らす。
■失敗はあれど、時間を武器に稼いできた 「JTやキーエンスなど個別株を買っており、新NISAでは月10万円で『オルカン』を積み立てている」というAさんは、学生時代に投資を始め、すでに20年以上のキャリアを持つ。 株を損切りできず塩漬けにするなど、過去には浮き沈みはあったが、投資を続けてきたことで結果を出した。目立たないが、時間を武器に投資で成功した“億り人”が、意外に身近なところにいるようだ。 ファイナンシャル・ジャーナリストで、『大改正でどう変わる? 新NISA 徹底活用術』などの著書もある竹川美奈子氏は、これまで数多くの個人投資家のマネー関係の相談に乗ってきた。
「不可欠なのは自分なりの投資方針。誰もがいい商品を選ぼうとするが、途中で不安になって手放してしまっては意味がない。いい投資行動が伴ってこそ資産形成ができる。最初は少額から始め、失敗を経験してもいい。長期投資の大切さに気づくきっかけになるはずだ」と竹川氏は説く。 投資の「勝ち組」になるには、身をもっての実戦に加え、有益な情報を持った人たちのコミュニティーに積極的に参加すること。この2つが必須なのかもしれない。
加藤 光彦 :ライター/大野 和幸 :東洋経済 記者