バレー久光製薬が女王奪還 石井優希「ホッとしました」、今村優香「自信になります」
石井がアタック、続いた攻防に終止符
準々決勝の日立戦は1セット目を先取しながら、第2セットを逆転で奪われ、第3セットも終盤までリードされる展開。そこから勝ちきり、昨年の鬼門を突破。 「昨年と同じような(よくない)流れを、日立戦で修正できた。(準決勝からは)状況判断をしっかりしながらテンポよく、常に久光が先手で行けるようなバレーをしていきたい」と石井も手応えを感じていた。 準決勝のNEC戦も第1セット先取後、第2セットを取られ1-1のタイになる展開になったが、勝ちきった。そうして迎えた昨シーズン女王トヨタ車体との決勝。 第1セット序盤、石井やアキンラデウォがエースを奪うなど、「強化してきた」サーブが走り抜け出すが、トヨタ車体も渡邊彩が好サーブ。中盤からは点の取り合いになり、ついにジュースに。30-31と先にセットポイントを握られた。そのピンチで今村が強気で決め切り同点に追いつき、岩坂のブロックで再び逆転。最後は石井がアタックを決め35-33、続いた攻防に終止符を打った。
今村「迷わず打ちました」
決勝も同じように第2セットはトヨタ車体に奪われる展開となり1-1のタイになったが、そこから、「絶対に勝つ」「負けたくない」気持ちが強く出た。それがチームを一つにした。 印象的だったのは第3セット終盤、20-18の場面。拾ってつなぎあう長いラリー、最後、今村が後方から上がってきた石井からのハイセット(二段トス)を思い切り打ち切った。22-22の場面でも、今村はレフトからキレのいいアタックを決めた。 今村は今シーズンの課題として「迷わない」をあげていた。「勝負強さをつけていきたい。迷って打ってしまうと甘くなる。崩されたボールでも思い切って打ち切りたい」 この日は、勝負どころで決め切った。 「ディフェンスで貢献できていなかったので、オフェンスでは貢献したいと思って。迷わず打ちました。要所でハイセット決められてよかったです」と笑みを見せた。