池江璃花子選手の強い心はどう育てられた? 母親が伝えた「時間を守る、片付ける」習慣
記録を次々と更新、東京五輪での活躍が嘱望された18歳を襲った予期せぬ大病。困難を乗り越えパリ五輪出場を決めた競泳の池江璃花子選手のあきらめない姿は称賛を集め、また多くの人へ勇気を与えています。 【データ】東大生の男女300名の幼少期の習い事、1位が水泳、3位が野球。では2位は…? 指先と学力の見逃せない関係 そんな池江璃花子選手の親であり、幼児教室で子どもの能力開発を指導してきた池江美由紀さん。親として池江選手に何を伝えてきたのでしょうか? 池江美由紀さんの著書『子どもの心と才能が育つ【池江式】魔法の言葉』より、子どもに決まりを守らせるために親にできることについて触れた一節を紹介します。 ※本記事は池江美由紀著『子どもの心と才能が育つ【池江式】魔法の言葉』(PHP研究所刊)より一部抜粋・編集したものです
「5分前、理想は15分前」時間を守ることの大切さ
「あいさつ」とともに、「時間を守る」ことも、世の中では基本中の基本です。時間を守らない人、時間にルーズな人は信用されません。時間を守ることは、人間としての信用を築くことです。 私たちの教室でも、時間を守ることの大切さはつねに強調しています。社会で当たり前のことは、子どもだからこそ、しっかり身につけさせなければならないと思います。 幼児教室の場合、親が子どもを連れてくるので、まず親自身に時間を守る意識が必要です。 なかには、いつもレッスンが始まるギリギリの時間に教室に飛び込んでくるお母さんがいます。 開始時間と同時に、子どもはレッスンに集中しなければなりません。バタバタと教室に到着して、すぐにレッスンが始まったのでは、子どもはすぐにレッスンに気持ちを向けることができません。 本当に子どもにレッスンの中身を身につけさせたいのなら、少し余裕を持って教室に到着し、子どもの気持ちが落ち着いてからレッスンを受けさせたほうがよいはずです。 私たちの教室の場合は、遅くとも5分前には来るようにお伝えしています。理想をいえば、15分前です。 15分あると、トイレをすませるなど身支度を整えたり、講師やおともだちと触れ合いの時間を持ち、そこから刺激をもらえたりします。それまでの時間からレッスンの時間へと、身も心も切り替えることができるのです。 子どものお手本は親です。親がいつもギリギリで到着したり遅刻したりするような行動をとっていると、子どもは落ち着いて物事に臨むことの大切さを学ぶ機会がなく、時間を守る習慣も身につけることができません。 【POINT】まず、親が時間を守る意識を持つこと。親がいつもギリギリとか、遅れて到着することがないように努力すべき。