ハウス食品グループ、コージェネでグループ8社18拠点の電力を融通
ハウス食品グループは15日、静岡工場(静岡県袋井市)に設置したJFEエンジニアリングのガスコージェネレーションシステムで発電した電力をグループの8社18拠点に融通する「多拠点一括エネルギーネットワークサービス」の運用開始式典を同工場で開いた。同サービスの対象拠点数としては国内最大規模で、15年契約で運用する。 設置したシステムは、約1万2000世帯相当の発電能力を保持。JFEエンジニアリンググループの提供する低炭素電力を加えて18拠点に供給し、令和4年度比で二酸化炭素排出量を16・3%、2年度比で静岡工場のエネルギー使用量を21・5%、それぞれ削減できるという。また、発電時に発生する熱を蒸気と温水に変換し、静岡工場での生産に活用する。 ハウス食品グループは平成30年からシステムの導入を検討。ウクライナ危機などで電力の逼迫(ひっぱく)リスクが浮き彫りになり、グループ各社の長期安定的な電力確保への意識が高まったことも導入を後押しした。 式典でハウス食品グループ本社の浦上博史社長は「脱炭素化に向けたグループ全体の取り組みを今後も強化していきたい」と述べた。