隆の勝、30歳祝う5連勝 元貴景勝の言葉糧に
30歳の誕生日を自ら祝った。 隆の勝は「プレゼントもケーキもうれしいが、白星が一番」。自身初となる初日からの5連勝に「上出来」と、おなじみの柔らかい表情をさらに崩した。 欧勝馬を喉輪を交えた激しい攻めで土俵際まで追い詰める。反撃を受けて左の上手を与えたものの、「まわしを取られても、動き続けたのがよかった」。うまく回り込みながらはたき込み、好調ぶりを示した。 同じ常盤山部屋の元大関貴景勝が9月の秋場所中に引退し、部屋付きの湊川親方となった。若い力士へのアドバイスに耳を澄ませ、「自分に言われていると思って置き換えている」。今場所は「押し相撲は立ち合いで先手を取らないと、自分の形にならない」と肝に銘じて臨んでいる。 体力の衰えは感じていない。2022年3月の春場所を最後に遠ざかる三役への思いも持ち続けており、「上を目指す気持ちは絶対に捨ててはいけない。若手と同じ気持ちで精いっぱいやっていきたい」。闘志を一層、燃やしている。