豪ワイズテック、ホワイトCEOを新たな職務に異動-女性問題受け
(ブルームバーグ): オーストラリアの貨物ソフトウエア企業ワイズテック・グローバルは、女性との不適切行為疑惑が浮上したリチャード・ホワイト最高経営責任者(CEO)を別の役職に移すことを明らかにした。このニュースを受け、同社の株価は急反発した。
25日のシドニー市場で同社の株価は取引開始直後に22%上昇。今週に入ってからの損失をほぼ取り戻した。メディアの報道内容やホワイト氏に関する指摘は悪くなるばかりで、時価総額は21日以降、77億豪ドル(約7700億円)余り消失していた。
ワイズテックは24日遅く、ホワイト氏が短期休暇を取った後、製品・事業開発担当の新たな職務に就くと発表した。コンサルタントとして10年間の新契約を結び、年100万豪ドルの給料に変更はない。
この措置によって、同社は共同創業者で筆頭株主であると同時に最も重要な資産とも言えるホワイト氏をCEOから公式に外すものの、社内に引き留めることができる。すぐに退社する兆候は見られず、ゴールドマン・サックス・グループやシティグループなどは同社株の買いを投資家に再び勧告した。
ホワイト氏は、不適切行為とみられる問題への対処で元パートナーに多額の資金を支払った疑惑がもたれている。豪経済紙オーストラリアン・フィナンシャル・レビュー(AFR)によると、ワイズテックの元取締役が同氏から脅迫やいじめを受けたと指摘した。また、ホワイト氏はある従業員と数年にわたって関係を持った後、メルボルンのウォーターフロントにある700万豪ドルの邸宅を贈与したと同紙は伝えた。
原題:WiseTech Shares Soar After CEO White Switches to New Role (1)(抜粋)
--取材協力:Jackie Edwards.
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Angus Whitley