フリーランスで働くママ友は「iDeCo」で老後資金を積み立てているようですが、同じ40代で何も取り組んでいない私は、何から始めればよいのでしょうか
長期的視野で家族と話し合おう
次に、資産形成を家族全体の課題として捉えることも重要です。家計は誰か一人が背負うものではなく、家族で将来のライフプランについて話し合い、資産形成の目標を共有する機会を持つことが大切です。 例えば、「どのくらいの資産を老後までに確保する必要があるのか」について考え、具体的な目標額を設定してみると、ゴールが明確となり、漠然としていた不安が少しずつ軽減されるでしょう。 また、教育費の見通しについても、子どもも含めて、大学進学にかかるお金(入学金や授業料、通学費用など)について家族で話し合いたいものです。 話し合うことで、進学に対する目的や目標が明確になり、子どもの学習意欲が高まる事例も多く見られます。費用捻出が難しい場合には、奨学金や教育ローンなどの活用も選択肢として考えられます。 親としてできる範囲で子どもの将来をサポートしつつ、自分たちの老後も見据えた資産形成を進めていければ理想的です。
無理なく始めるための具体的なステップ
資産形成の最初のステップとして、具体的に何をしたらよいのか分からないという場合は、以下を参考に考えてみましょう。 ■現状の把握 まずは現在の家計の状況を確認し、無駄な部分がないかを見つけることが大切です。普段気づかない「使途不明金」は、意外と多いものです。年に1回の支払いや季節ごとに突出する費用などもありますので、継続的に家計簿をつけて推移を見ることもおすすめです。 ■少額でも一定額を積み立てる 貯蓄や投資は、最初から大きな額を目指す必要はありません。月々1000円や5000円程度でも無理なく積み立てを始めることが大切です。iDeCoやNISAは税制優遇もあるため、長期的な運用で将来に向けて効果的にお金を増やすことが期待できます。 iDeCoは、拠出時・運用時・受取時のそれぞれの段階で税制優遇があり、特にフリーランスの方の場合には、節税効果が期待できます。ただし、あくまでも老後資金が目的のため、60歳になるまでは引き出すことができないため注意が必要です。 NISAは、運用時の利益が非課税という点ではiDeCoと同様ですが、税制面での魅力はiDeCoと比較すると見劣りするかもしれません。ただし、必要なときに引き出すことが可能であるため、使い勝手はよいといえます。 ■定期的に見直す 資産形成は、一度始めたら終わりではありません。特に、投資信託などの「投資」商品には値動きがあり、思わぬ元本割れなどのリスクもあります。社会情勢や経済状況にアンテナを張りつつ、定期的に家計や投資の状況を見直し、必要に応じて修正していくことが大切です。