福島日産が新事業会社「EV GARDEN」 レストランやテナント経営
福島日産自動車(福島県福島市)は27日、新たな事業会社「EV GARDEN(イーブイ・ガーデン)」を設立する。再生可能エネルギーの利活用のほかに、テナント経営や飲食事業に取り組み、地域活性化に貢献していく。第1弾として来年秋ごろ、同市に地域交流と防災拠点の役割を担う交流施設「EV GARDEN」の開所を目指す。 新施設は、同市北町の日産やルノー車を展示・販売していた「福島BIG20」の2階建ての建物を改装。1階には地元産食材を使った料理を提供する直営レストランや、世代を超えた交流を実現するコミュニティーエリアを整備し、市民らが自由に出入りできる空間を設ける。吹き抜けの2階はオフィスエリアとし、入居した事業者の新たな事業やアイデアが育つ環境を提供する。 防災拠点としての役割も担う。EV(電気自動車)などへの充電や電力供給が可能な非常用電源システム「V2X」を備える。建物には太陽光発電パネルも設置した。 福島日産によると、「EV」には「みんな(EVERYONE)」という意味を込めており、にぎわいやくつろぎを提供することで地域の交流と成長を育む拠点づくりを目指すという。新施設については、福島日産が既に「EVパーク」構想として発表しており、同社は「EVパークのコンセプトを進化・発展させたプロジェクト」とした。今後、浪江町にも同様の機能を持った施設を開所する予定だ。 新会社の代表には、福島日産の金子與志幸社長が就く。金子氏は「福島の未来に向けた挑戦の象徴。多くの方々のご協力と期待を力に変え、地域とともに歩んでいきたい」とのコメントを出した。
福島民友新聞