日本とスペインで違う「飲み物」事情。激甘なチョコレートドリンクに日々大行列
人生100年時代、第二の人生をガラリと変える人もいます。結婚、子育て、離婚、病気を経て、昨年からスペインへの単身留学を送っている54歳のRitaさんは、SNSでも留学生活の様子を紹介していることで人気です。今回はスペイン人にとって欠かせないという「チョコラテ」について教えてくれました。
スペイン人にとってホットチョコレートは日常だった
甘くて温かくて、飲むと気持ちの休まる「ホットチョコレート」。日本にいたときまでのイメージは、なんとなく子ども向けで、カロリーが高い。大人になってからはそこまで頻繁に飲むことはありませんでした。 でも、スペインに来たら、なんとこのホットチョコレートが年齢も性別も関係なく、大人気だったのです。朝昼晩どのタイミングでも街中で頻繁に見かけるほど、スペイン人の生活に欠かせず存在感がグンと高いことがわかってきました。スペイン人にとってどれだけ身近なのか紹介していきたいと思います。
カフェではチュロスを浸して食べるのが定番
私たち日本人にとってのホットチョコレートは、スペイン語で「チョコラテ」と呼ばれています。店舗では3ユーロ(500円程)前後で飲むことができます。ココアのようなサラリとした舌ざわりではなく、チョコレートそのものを溶かしトロリとした濃厚な飲み物です。 チュロスというカリカリに揚げたスティック型のパンをひたして食べるのが定番。じつはこのチュロス、スペインが発祥の地なのです。日本のように砂糖やシナモンはかからず、少し塩気を感じるシンプルな揚げパンです。この揚げたてで歯ごたえのいいチュロスは、トロトロのチョコラテにひたすとおいしさが増し、相性が抜群なんです。
朝食でもみんながチョコラテを注文
朝から甘いものをしっかり食べるのがスペイン人の習慣。カフェテリアでの朝食メニューにはサラダ類はほとんどなく、デニッシュパン、パウンドケーキ、クッキーなどが並び、なかでも伝統的な朝食は「チョコラテ・コン・チュロス」(ホットチョコレートとチュロス)。 チョコラテにチュロスが4本程度セットとなり、3~5ユーロ(500~850円)で食べることができます。値段も手頃で待ち時間もわずか、サクッと食べてパッと立ち去れるため、朝の出勤時間帯は立ち寄る人で大混雑しています。 写真は平日の朝8:30頃のマドリード路地裏のカフェテリアです。カウンターに立ったまま朝食をほおばる人が多く、この半数以上の人がチョコラテ・コン・チュロスを頼んでいました。