クリント・イーストウッド監督「陪審員2番」…人はなぜ間違うのか、浮き彫りにする法廷ミステリーの逸品
でもやっぱり、この作品の仕掛け、没入感を堪能する場としては、映画館の暗闇が最もふさわしいと思う。スター俳優として、そして、監督として、スクリーンを輝かせてきたイーストウッド。年齢を考えれば、その新作はこれまで以上に貴重。しかも、この「陪審員2番」は傑作だ。ワーナー・ブラザースは、アメリカでは配信に先立ち、同作を限定的にだが劇場公開。フランスなどヨーロッパのいくつかの国でも劇場にかかったが、日本は置いてきぼりになっている。それでいいのだろうか。いいわけがない。劇場公開を望む映画ファン、イーストウッドファンのためにも、映画館が映画の真の魅力に触れる場であり続けるためにも、状況が好転することを願う。
◇「陪審員2番」(原題:JUROR#2)=2024年/アメリカ/上映時間:113分=U-NEXTにて独占配信中
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