1日の尿量は1500mlが目安。尿もれには、水分量の見直しと運動が効果的。骨盤底筋体操と、尿をがまんする習慣も
加齢とともに、尿トラブルに悩む女性は増えるもの。デリケートな問題だけに、相談しづらいという声も……。そこで、自分でできる対処法をアドバイスします(イラスト/小林マキ 取材・文・構成/岩田正恵《インパクト》 デザイン/米山和子《プッシュ》) 【図】骨盤底筋ってどんな構造? * * * * * * * ◆尿をがまんする習慣をつけよう 腹圧性尿失禁の改善には、骨盤底筋体操が有効といいます。 「また、肥満も骨盤底筋に負荷をかけるため減量を心がけましょう」 過活動膀胱の場合には、尿をがまんする習慣をつけることが大切です。 「心配のあまり頻繁にトイレに行くことで、膀胱に尿をためにくくなります。尿意を感じても少しがまんしてみてください。また、気温が下がるほど尿意を感じるため、保温下着やカイロで下腹部を温めましょう」
◆水分量の見直しと運動が効果的 いずれも、水分摂取量の見直しで大きく改善するケースが多いそう。 「1日の尿量の目安は、1500mL。それ以上尿が出る場合は、水分の摂りすぎといえます。コーヒーや緑茶など、利尿作用のあるカフェイン入り飲料を控えましょう」 尿もれや頻尿を心配して、運動や外出の機会が減ってしまうと、全身の筋力まで落ちてしまいます。積極的に外に出て体を動かしましょう。 「おすすめは、汗ばむ程度のウォーキングを日課にすること。筋力アップとともに過活動膀胱の原因になる血流不全の改善にも役に立ち、どちらの尿トラブルにも効果的です」 次回からは、そのほかに取り入れたい対策法を紹介します。
加藤久美子