黄金世代の“日本女子OP6連覇”はなるか? 選手も気合「9年中8勝、行きます!」
<日本女子オープン 事前情報◇25日◇大利根カントリークラブ 西コース(茨城県) ◇6845ヤード・パー72> 原英莉花が自分のパネル横でニンマリ【写真】 2016年大会で畑岡奈紗が衝撃のアマチュア優勝を挙げてから、女子ゴルファー日本一決定戦は“黄金世代”が圧倒的な強さを発揮している。同年からの8年間を見てみると畑岡3勝(16、17、19年)、原英莉花2勝(20、23年)、勝みなみ2勝(21、22年)で、現在、同世代が“5連覇”を達成している。今年もそのバトンはつながれるのか? 今季1勝を挙げている河本結に、この話題を振ると「すごいっ!」と驚きながらも、すぐさま「9年中8勝、行きます!(笑)」と威勢のいい言葉が返ってきた。ここ数年は苦しい時期も過ごしたが、今年8月の「NEC軽井沢72ゴルフ」で5年ぶりの勝利をあげ“復活”。現在メルセデス・ランキング8位につける26歳は、「勝つイメージを持って(大会に)入れてます」と表情も明るい。 3週前の「ソニー日本女子プロ選手権」から体調を崩していたことも明かすが、今週に照準を合わせるように練習メニューを組み、状態を上げてきた。「体調を崩したことで感覚だけで手打ちになっていたけど。(今週の)プロアマで気づいて修正もできました。キャディさんとやりとりをしてアドレスのズレも発見できたし、いい時間が持てています」と、技術面でもいいアプローチを続けている。 河本は、改めて同世代の存在について「切磋琢磨できるいい仲間が集まっている。いい世代に生まれて幸せだし、負けてられないとも思う。同世代が頑張ってるから私も頑張るという気持ちにもなれるし、そこ(日本女子オープン制覇)は目指したい」と話す。やはり“切磋琢磨”、“相乗効果”といった言葉は、この世代を語るうえで外せない大事なキーワードになっている。 「最近は勝てるイメージが持てなかったけど、ひさしぶりに勝ちたいと思う試合で勝つイメージが湧いています。すごい楽しみ」。“世代6連覇”へと突き進んでいく。 今年は勝利こそないものの、トップ10入り5度など安定感あるプレーでメルセデス・ランキング23位につける吉本ひかるも、日本女子オープンタイトルに目を輝かせる黄金世代のひとりだ。同世代が強さを発揮する大会を前に「メジャーで勝ちたい気持ちはある。しっかり自分のプレーをして優勝争いができるようにしたいです」と力を込める。 コースの全長6845ヤードは、ツアー歴代No.1の長さ。飛距離を武器にしない吉本は、パー4のセカンドでもウッドやユーティリティを多用することになるが、「得意(クラブ)なので、やれる感じはする」と逆に特長を生かせるコースともいえる。あとは「入れたら、ほんとたいへ~ん(笑)」というラフをいかに回避できるか。 「無理しないことが一番」と、コツコツと上位への歩みを進めていく。 そして連覇を目指す原も「優勝したい気持ちは強い。なによりもこのタイトルは大きなもの。調子より気持ちで戦いたい」と、防衛への思いも強い。初のメジャー制覇を目指す小祝さくらや、高橋彩華、新垣比菜、臼井麗香、天本ハルカ、大里桃子といった“タレント軍団”は、お互いの存在も刺激に世代連覇を伸ばすことができるか?(文・間宮輝憲)