「苦しいでしょうがご辛抱ください」と言った主治医に、松下幸之助が返した最期の言葉
「素直な心」
素直な心と何度も言うようだが、何ごとをするにしても、やはり素直な心が一番大切のように思われる。まして人間は、いつも素直な心でばかりいるものではないから、折に触れ、時に応じて、素直な心の大切さを強調する必要がある。日夜、お題目のようにこれを唱えても唱えすぎることはあるまい。 素直な心の反対は捉われた心である。心が何か一つに引っかかるのである。引っかかった心では、ものごとは正しく判断できない。正邪(せいじゃ)の別を誤まる。正邪の別を誤まって、ものごとが円滑に運ぶ筈がない。 事がうまく運ばぬときには、一度静かに考えて見るがいい。何かに執している。何かに捉われている。たとえ正しいと信じることでも、その正しさに捉われてしまえば、心が狭くなり判断を誤る。そして無理をする。正しいことですら、これに執してはいけないのである。 素直に、いつも素直に。どんな場合に直面しても、やはり素直に。素直な心は、真実をうつす唯一つの鏡である。(1952年10月号)
『道をひらく』あれこれ
実は『道をひらく』は、PHP研究所から発刊する1年前に、実業之日本社から発刊されています。実業之日本社版をベースにしつつ、23編が新たに加えられました。1971年からPHP研究所が一般書籍の出版事業を始めるにあたり、『道をひらく』はその先駆けだったと言えるかもしれません。 時代を下り、2016年のPHP研究所創設70周年にはハローキティとのコラボレーションが実現。新たな読者に届けるため、『道をひらく』『続・道をひらく』から40話を厳選して発刊しました。また、より多くの人に親しみを持ってもらえるようにと、書店オリジナルのカバーも多数展開されています。
\松下幸之助生誕130年記念シンポジウムを開催!/ 経営で大切なことはみな松下幸之助が教えてくれた 「経営は本来成功するようにできている」 小学校中退、病弱など不遇な生い立ちでありながら、経営者として数々の危機を乗り越え、透徹した見方・考え方で成功を収めた松下幸之助。 幸之助が94年の人生を通じて人々に訴えた大切なことは何かを、サイボウズ株式会社社長の青野慶久さん、早稲田大学ビジネススクール教授の入山章栄さんとともに議論します。 最新技術による幸之助研究も紹介、混迷する現代に求められるアントレプレナーシップ、リーダーシップについても考察。次代を担う経営者、リーダーのみなさまのご参加をお待ちしております。 日時:2024年11月27日(水) 18:30~20:45 ※開場は18:00を予定 会場:紀伊國屋ホール ※詳しい内容やお申込みについては、下記リンクよりご確認ください https://prinfo.php.co.jp/pages/konosuke130
PHP編集部