コレ、ぜ~んぶネットトゥーノエンジンなの? マセラティ グラントゥーリズモ編
V6 3リッター ツインターボエンジンとしてマセラティのトップグレードに搭載されるエンジンが、ネットゥーノ。3種類のネットゥーノに試乗する機会を得たので、それぞれのキャラの違いをご報告。今回はグラントゥーリズモ トロフェオ編です。
マセラティといえば、オヤジさん世代憧れのクルマ
まだ若かりし頃、まだ免許もないころでしょうか。マセラティというクルマは謎の包まれていました。某ハードボイルド作家の愛車である、その隣にはいつも絶世の美女が座っているとか……。いまだの真相は謎ですが、高校生にとっては、モテる大人が乗るべき理想の一台として目に映ったものです。いいじゃないですが、夢見るくらい、だってティーンエイジャーなんですから。夢見ていろいろふくらませるのがお楽しみですし。
そのマセラティもトップエンドモデルに搭載されいたV8エンジンの終了とともに、ネットゥーノに世代交代するというわけです。しかしながら、MC20、グラントゥーリズモ、グレカーレと、キャラクターのベクトルはそれぞれ異なります。それをどうまとめて、仕上げたのか、そのあたりが今回のお話の主題となりそうです。
マセラティ3車種のエンジンをまかなえるってだけでもスゴいですが、さらにスペックも違えばミッションや仕様も異なります。それをネットゥーノエンジンだけで可能にしたあたりの技術力が素晴らしい。パワーだけを見ればMC20で630PS、グレカーレで530PSです。この振り幅を考えるとスーパースポーツカーとSUVという違いはあれど、このエンジンの優秀さがおわかりいただけるのではないかと。
グラントゥーリズモは、はっきり言ってデート向き
最初に細かいところを申し上げておきますと、グラントゥーリズモのネットゥーノはMC20とは異なり、ドライサンプではなく、ウエットサンプ方式。特定の条件下で右側のシリンダーバンクが休止するのですが、これはデートとはあまり関係ありませんので、オヤジさんの豆知識として蓄えておいてください。 デートや第一印象に必要なのは、ルックスです。グラントゥーリズモは、それを備えているだけでも買う価値があります。これまでマセラティというと、どことなくやんちゃな夜の匂いみたいなものを纏いがちでしたが、このグラントゥーリズモに関しては、もはやさわやかの領域に突入しています。それでいて、イタリア好きで、走りもスポーツも遊びもオールマイティにこなせるといったイメージを放出してくれるのです。これは、他のクルマにはない大きなメリットといえます。