39歳・星大二郎は準優勝 後輩たちの言葉に「何か与えることはできてるんや」と涙【ボクシング全日本選手権】
アマチュアの2024全日本ボクシング選手権の各階級決勝が1日、東京都墨田区のひがしんアリーナで行われ、ライトミドル級で星大二郎(39)=和歌山県庁=が田中廉人(自衛隊)に3回判定0―5で敗れた。持ち前の「当てカン」でクリーンヒットを入れる場面もあったが、一昨年の全日本も制した国内トップの田中のスピードと技術に押され、17年ぶりの優勝はならなかった。 元WBAミドル級王者・村田諒太さんや元東洋太平洋フェザー級王者・清水聡(大橋)と同学年で、東農大時代に全日本を3連覇して世界選手権にも出場した。「後輩たちに何かを感じてもらえたら」と、昨年競技に復帰し、仕事と家庭とボクシングを並行しながらの準優勝だった。 試合後の星は、ボクシングをする姿を見て競技を続けたいと言ってくれた後輩たちがいたと明かし「何か与えることはできてるんやなって。めっちゃしんどいんですけどね」と涙をこぼしたが、すぐ「なしにしてください。泣くほど練習してない」と照れ笑いを浮かべていた。 対戦した田中は「パンチをもらいましたし、すごいなと。試合中に『今のいいね』と声をかけられたり、教えてもらっているような感覚でした」と話した。星は選手資格が得られる最終年となる来年も現役を続ける意向だ。
中日スポーツ