京都府の夫婦「せっかくプランニングしたのに」4600万円の注文住宅を建てたが見通せなかったライフサイクル
注文住宅で綿密にプランニングしたからこそ後悔することも
これらの事例は、子供の成長やライフスタイルの変化、生活必需品・日用品の買い替えなど、どこの家でも起こり得ることです。 住まいは建築後長い年月をそこで過ごすことになるので、建てた時には想定していなかった変化が起きる可能性があり、変化が起きた途端に使い勝手の悪い家になってしまうことがあります。 そうした事態をできるだけ防ぐためにも、ある程度将来のライフスタイルや家族構成の変化を見据えた柔軟性・発展性のあるプランニングが大切になります。 最初からあまり細部までこだわり過ぎてしまうと、こうした変化に対応することができなくなってしまうので注意が必要です。
【注文住宅】柔軟性・発展性のあるプランとは?
柔軟性・発展性のあるプランとは、子供の独立や親との同居・介護といった家族構成の変化や転職・退職などのライフステージの変化によって住まい方を変えることができるプランのことをいいます。 近年では住宅性能や建物の耐久性が向上して長く快適に住むことができるようになったので、間取りがライフスタイルに合わなくなったからという理由で住み替えることはできるだけ避けたいものです。 理想的なのはライフスタイルの変化に合わせてその都度リフォームすることですが、リフォームはそう何度もできるものではないので、新築時の設計段階ではじめから変化に柔軟に対応できるようにしておく必要があります。 そのためあらかじめ間取り変更が可能なように、なるべく耐力壁を室内側に設置しない様に構造計画を考えたり、高齢になっても安全に生活できるようにバリアフリーにしたりするのは当然のことです。 その上で必要以上に住居内部を細かく仕切らず、将来的に空間をフレキシブルに使えるように可変性のある間取りにしておくことが大切です。 引き戸を多く用いる、間取り変更がしやすいように簡易的な壁や間仕切り収納で部屋を仕切る、給排水・ガスの配管の更新がしやすいように水回りはできるだけまとめて配置するといった工夫が必要になります。 また子供は将来巣立っていくものなので、生活感がなくなった子供部屋は帰省の際の単なる宿泊場所になりかねません。 趣味の部屋などの他の用途に活用できるように、子供部屋はあまり作り込み過ぎないようにすることが大切です。