「押しつけがましかった」『虎に翼』終盤の脚本が大不評…次回作の脚本家も“いわくつき”
9月27日にNHK朝ドラ『虎に翼』の最終話が放送されると、ついに半年間にわたる放送が終了する。『虎に翼』は脚本家の吉田恵里香さんによるオリジナルストーリーで、日本初の女性弁護士を描いた物語は視聴率も好調、朝ドラで初めて1週ごとに放送済みのシナリオ本が発売されるなど、脚本が高く評価された作品だった。 【写真】総額20万円の“勝負服”で演出家彼氏とのデートを楽しむ伊藤沙莉 「でも、脚本に対しては好意的な意見ばかりではないんですよ」と教えてくれたのはテレビ誌ライターだ。
説教くさい朝ドラ
伊藤沙莉主演の『虎に翼』は、物語の前半から、女性蔑視や同性愛、戦争責任、朝鮮人差別など、重いテーマばかりが取り上げられたドラマだった。 「特に“女性の生きづらさ”に関しては全編をつらぬく大テーマでした。そのせいか、ドラマを見ていると、『こういう生きづらい女性があなたのそばにもいませんか? あなたはそのことに気がついていますか?』と言われているようで、説教くさいと感じた人もいると思います」(前出、テレビ誌ライター) たしかに、SNS上では《人権意識のアップデートを迫られているようで押しつけがましい》といった意見も。 NHK関係者もこう証言する。 「物語の後半では、少年法の厳罰化や夫婦別姓など、現在でも答えの出ていないテーマが取り上げられました。そういった問題を公共放送が軽々しく朝ドラで扱っていいのか、という議論は当然ありましたよ」 賛否ある今回の脚本だが、実際に迷惑をこうむった人もいるという。 「終盤の脚本の完成が予定より遅れたせいで、撮影のクランクアップ日が後ろ倒しになったり、ノベライズ本の出版が延期になったりと、制作現場は大変でした。『無事に終わってほっとした』というのが、スタッフの正直な感想だと思います」(前出のNHK関係者)
14年前の朝ドラでピンチヒッター
9月30日からは早くも次の朝ドラ『おむすび』がスタートする。 「次回作のテーマは“平成ギャル”です。放送後しばらくはヒロインである橋本環奈の学生時代が続き、うるさいほど『ギャル、ギャル』と言っているストーリー展開。まるで、重かった前作とバランスをとったかのように“軽い”作品です(笑)」(前出のテレビ誌ライター、以下同) NHKのスタッフもそれなら安心、かと思いきや―― 「じつは次回作の脚本を書いている根本ノンジさんは、瀧本美織さんが主演した2010年放送の朝ドラ『てっぱん』のピンチヒッターをしていたんです。クレジットは“脚本協力”となっていますが、12週くらいまで進んだときに本来の脚本家が行き詰まってしまい、そこから根本さんが放送局近くのホテルに泊まり込んで脚本を手伝ったとか」 ピンチヒッターを頼まれた経緯はNHKサイドが口止めしているようだが、根本さんは以前、ある雑誌のインタビューで『てっぱん』の脚本を手伝ったことを明かしているのだ。 「NHKとしては今回の朝ドラのインタビューで、根本さんがまた口を滑らせないか、不安がっているかもしれませんね」 次回も“いわくつき”の脚本家のようだが、少なくてもドラマは肩に力を入れずに見ていられそうだ。