韓国勢や奇をてらった演出に頼らずとも…“視聴率ワースト2位”も紅白歌合戦が「B’zに見た光明」
放送前から拭えなかった懸念
大晦日放送の『第75回NHK紅白歌合戦』(NHK)の平均世帯視聴率が第1部29.0%、第2部32.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と発表された。これは2部制となった‘89年以降、過去2番目に低い数字で、40%割れは4年連続10度目となった。 【画像】う、美しい…!ブラックドレスで美肌が際立つ橋本環奈「強調された胸元から」……! 過去ワーストを記録した前回から、第1部は29.0%と変わりなかったものの、第2部は31.9%と0.8ポイント上昇。過去最低記録もささやかれた今回、辛くも更新を踏み止まった格好だ。スポーツ紙芸能デスクが、今回の紅白を振り返る。 「紅白実施本部長の矢島良氏は、『‘24年の締めくくりにふさわしい、まさに“歌の祭典”、最高のライブエンターテインメントをお送りできたと思っています』と、その出来栄えを評しました。第1部の視聴率は昨年と変わらずも、圧倒的なパフォーマンスを魅せつけたB’zやNumber_iなどの初出場組や有名アーティストを集中させた第2部は巻き返して、ワースト更新は免れた。それでも結果だけを見れば、手放しで喜べるものではなかったこともまた事実でしょう」 今回の紅白は、放送前からネガティブな報道が相次いだ。さらに、直前まで噂されながら結局実現しなかった中森明菜(59)の出場など、世間が求めるラインナップを整えることにも苦戦した。そのため、放送前から「過去ワースト視聴率記録更新やむなし」と評されていたという。前出のスポーツ紙芸能デスクが続ける。 「司会の1人、橋本環奈(25)が主演を務める朝の連続テレビ小説『おむすび』の視聴率が伸び悩んでいたところに、『週刊文春』によるマネージャーへのパワハラ疑惑報道が重なり、これまでの快進撃が急ストップ。そこへSTARTO社所属タレントの2年連続不出場、中森などの目玉となるべき大物歌手の出場を調整できなかったことで、苦戦は免れない状況でした」 紅白の真裏のライバルたちの急追も、大きな脅威となった。大手広告代理店関係者が解説する。 「STARTO社所属のSnow Manが、『Snow Man Special Live~みんなと楽しむ大晦日!2024 – 2025~』と題したライブ配信を約3時間半に渡って行い、最大同時接続者数126万人を記録しました。前年の大晦日にYouTubeで行ったライブ配信は、当時のYouTube日本史上最多となる最高同時接続者数133万人を記録しましたが、STARTO社とSnow Manが確立したこの流れは、今後も続いていくことでしょう」 ◆復活への鍵を握る「原点回帰」路線 さらには、民放キー局の奮闘も目立った。 「長嶋一茂(58)・石原良純(62)・高嶋ちさ子(56)の3人が司会の『ザワつく!大晦日2024 一茂良純ちさ子の会』(テレビ朝日系)第2部の世帯平均視聴率は12.7%で、4年連続民放トップを記録する大健闘ぶり。広瀬すず(26)などの出演で話題を呼んだ『大晦日オールスター体育祭』(TBS系)も第3部の世帯平均視聴率は7.2%と、初の年末特番ながら健闘と呼べる結果を残しました」(前出・大手広告代理店関係者) 辛くもワースト記録は免れた紅白だが、今回も厳しい結果は変わらなかった。しかし今後について一筋の光明も見えたのではないかと、芸能プロ関係者が指摘する。 「NHKホールでの生歌唱サプライズを敢行したB’zのパフォーマンスは、老若男女問わずあらゆる世代の視聴者を熱狂させ、NHK公式YouTubeでの驚異的な再生回数を記録し、実質、今回の大トリと呼ぶにふさわしいステージでした。 K-POPアーティストの大量投入も、奇をてらった特別企画も、B’zが魅せたインパクトには勝てなかった。紅白歌合戦の本質に立ち返り、実力あるアーティストを出演させ、しっかり歌唱させることで、まだまだ紅白は必要なコンテンツだと、今回証明できたと思います」 今年も話題に事欠かなかった紅白歌合戦。再び国民が望むような「最高のライブエンターティンメント」を届ける場となることができるのか。
FRIDAYデジタル