既婚者や子持ち女性にイライラ…SNSに不満ぶちまける独身OL、依存の背景に“生きづらさ”も
「結婚出産は女の墓場」、「子どもの写真見せられると反応に困る」「男の付属品としてしか存在価値がない」…。同僚のワーキングマザーや既婚女性たちへの批判をSNSに投稿していた独身OL。その衝撃的な末路を描いているのが、身近に潜むさまざまな依存症をテーマにしたオムニバス漫画『満タサレズ、止メラレズ』だ。SNS依存が引き起こした悲劇や、その背景にあるものについて、作者の駒井千紘氏に聞いた。 【漫画】「結婚出産は女の墓場」「子どもの写真見せられると…」、独身OLの過激投稿の末路は? ■ワーキングマザーへの不満を投稿、独身OLが踏み込んだ破滅の道 身近に潜むさまざまな依存症を扱ったオムニバス漫画『満タサレズ、止メラレズ』(コミックシーモア (C) 駒井千紘/ソルマーレ編集部)が話題を呼び、このたびドラマ化されることになった(ABCテレビ 6月23日 後11:55~)。依存症は、意志の弱さやだらしなさに限ったことではなく、誰もが陥るリスクのある脳の病気だという。現代は、「女性の生きづらさと依存症は何か関係があるのでは?」と、本作を描くにあたって、依存症について取材を進めてきた駒井千紘氏は語る。 SNS依存症をテーマにしたエピソード(3・4巻)の主人公は、ワーキングマザーの同僚にイライラが止まらない独身OL。入社以来、会社に全力で貢献してきた自負があったものの、一方で独身というだけで肩身の狭い思いをさせられているように感じていた。会社や同僚、既婚者や子持ち女性への不満を「結婚出産は女の墓場」などとSNSにぶちまけていたところ、ある投稿が多数の人々から共感を呼んだことをきっかけに、破滅の道へと転がり落ちていく──。 「昨今、“子持ち様”論争がSNS世論を賑わせていますが、本来、改善すべきなのは“仕事と育児の両立しづらさ”や“不適切な仕事配分”、あるいは“人手不足”といった社会問題のはず。なのに、子育て中の人と独身の分断を煽るものになってしまったのは、いかにもSNS的だなと思いました」