JR九州、日韓航路撤退を決定 クイーンビートル浸水防ぐ補修難しく
JR九州高速船が日韓高速船「クイーンビートル」の浸水を隠して運航を続けた問題で、親会社のJR九州は23日、運航再開を断念し、30年以上続いた日韓航路から撤退すると発表した。浸水を繰り返した船首部分の抜本的補修が難しく、「確実な安全が担保できない」との結論に至った。 【写真】クイーンビートルの概要 JR九州の古宮洋二社長は記者会見で「ハード対策を施しても、船体へのクラック(亀裂)発生のリスクを完全には払拭(ふっしょく)できない」と説明した。運航再開をめざしていたが、不正発覚から4カ月で断念に追い込まれた。 JR九州高速船は会社自体を清算し、従業員70人は原則としてグループ内で処遇する。清算の時期は、福岡海上保安部が進めている捜査への対応などを終えた後になる。船体はリース会社が保有し、売却するか廃船にするかは未定だという。
朝日新聞社