50歳で「新NISA」を始めたら、70歳でどうなる?
新NISAをもう一度、確認しよう!
[つみたて投資枠] 年間投資限度額:120万円 非課税保有限度額:1,800万円(うち成長投資枠が1,200万円) 売却すれば、売却したものの買付金額分が、翌年から投資額の枠として復活 非課税保有期間:無期限 買い付け方法:積み立て 対象商品:投資信託・ETF ※金融庁の長期・積み立て・分散投資に適した基準を満たした一定の投資信託のみ [成長投資枠] 年間投資限度額:240万円 非課税保有限度額:1,800万円(うち成長投資枠が1,200万円) 売却すれば、売却したものの買付金額分が、翌年から投資額の枠として復活 非課税保有期間:無期限 買い付け方法:一括・積み立て 対象商品:株式・投資信託・ETF ※一定の条件を満たしたもの
主な特徴はここ!
■投資上限金額が2つの投資枠を合わせて年間360万円までに! 新NISAでは、「つみたて投資枠」が従来の3倍、「成長投資枠」は2倍の年間投資限度額になったうえに、2つの枠を併用できるので年間投資限度額は360万円に。 ■運用益の非課税期間が無期限に! これまで一般NISAで5年、つみたてNISAで20年だった非課税期間が、新NISAでは無期限に。「老後まで長く運用でき、お金を使いたいときにいつでも売却できて便利です」。 ■「つみたて投資枠」の商品は、厳選されていて選びやすい! 日本の投資信託は6000本近くもあるが、「つみたて投資枠」の商品は長期・積立・分散に適した条件をクリアする必要があり、対象となる投資信託は273本のみ。 NISAつみたて投資枠*1:273本 一般的に購入可能な投資信託:5913本*2 ※1:金融庁:つみたて投資枠対象商品届出一覧より(ETFを除く投資信託の本数)。’24年1月30日時点。 ※2:投資信託協会HP:「投資信託概況」2023年12月より。
50歳から新NISAを始めるなら、こうすべし!
《STEP1》基本は「つみたて投資枠」を利用した毎月の積み立て。 いきなり、大きなお金を投じずに、まずは投資のベースを固めよう。「おすすめは『つみたて投資枠』で、月3万円や5万円などで投資信託を積み立てていくこと。例えば、世界中の株式に幅広く分散して投資するような、低コストの投資信託を選ぶのもよいでしょう。投資が初めての人は、月1万円などでもOK。一括で買うのではなく、定額でタイミング分散して買うことで高値づかみを減らせます」。 《STEP2》眠っている預貯金を「成長投資枠」に回してさらにキャッチアップ。 50代以降になると、ある程度まとまった預貯金がある人も多いもの。「その預貯金をしばらく使う予定がなければ、新NISAの『成長投資枠』で投資をしてみてはどうでしょうか。例えば年に200万円を3年間、または年に100万円を6年間に分けて投資するのも手。成長投資枠は、投資信託だけでなく株式も、一括でも積み立てでも買えます。もちろん、つみたて投資枠と同じ投資信託を積み立てで買うこともできます」。 ■50歳で「新NISA」を始めたら、70歳でどうなる? [つみたて投資枠] 月5万円積み立て×20年間=1,200万円 [成長投資枠] 年200万円×3年間(もしくは年100万円×6年間)=600万円 投資総額1,800万円 ▼ 仮に毎月5万円、50歳からの3年間は年200万円も上乗せして投資すると……(年率4%で運用できた場合) 70歳で約3,098万円 (シミュレーションはあくまでも一例) ※情報は注意書きがないかぎり、いずれも’24年2月6日時点のものです。投資シミュレーションは税金や手数料を考慮していません。 ※本記事は情報提供を目的としており、特定商品への投資を推奨するものではありません。投資で損失を被った場合でも いっさいの責任を負いかねますので、株式や金融商品等の購入はご自身の判断・責任でお願いします。 ●教えてくれたのは… 大江 加代さん 確定拠出年金アナリスト。オフィス・リベルタス代表取締役。資産形成、定年前後のマネープランなどをテーマに講演を行う。著書に『新NISAとiDeCoで資産倍増』(日経BP)ほか。 取材・原文/西山美紀 イラスト/中村久美 ※エクラ2024年4月号掲載