現役アスリートが特別授業 体操の畠田さん喜界中訪問 「努力なしに成功はない」
鹿児島県喜界町の喜界中学校(藤原隆哉校長、生徒164人)で11日、現役アスリートに学ぶ授業があった。スポーツ庁の「アスリート派遣等による体育授業等の充実・高度化の促進事業」の一環で、講師は2023年の体操世界選手権日本代表で、セントラルスポーツ所属の現役体操選手、畠田千愛(ちあき)さん(20)。全校生徒への講話と1年生対象の実技指導の2部制で行い、生徒たちは目標に向け努力し続ける大切さなどを学んだ。 畠田さんは現在、早稲田大学2年生。父はバルセロナ五輪男子団体総合銅メダリストで、母も元体操選手。指導者でもある両親の下、姉と共に体操に取り組んできた経験を「友達と遊びたい、他の競技をやってみたい、練習が嫌になるときもあった。だけど絶対に夢をかなえるという目標を立て、道を迷わずやり続けてきた」と振り返った。 スポーツを通じて得られる緊張感や達成感は「普段の生活の何十倍」と例え、「夢に突き進むことで勝てたときには次の目標が、悔しい思いをしたときにはもっと頑張りたい、という気持ちが生まれる。好きなことや得意なことには、挑戦し続けてほしい」と呼び掛けた。 座右の銘を尋ねられると「努力は裏切る」と答えた畠田さん。戸惑う生徒たちに「努力している、頑張っているけれど結果が出ないことはある。けれど努力しなければ成功することも、勝つこともできない」と力強く訴えた。 授業に参加した生徒らは「体操のことをあまり知らなかったが、講話を聞き大変だけどすごく達成感のある競技だと思った」「自分の部活動、勉学にも生かしたい」と話した。