下克上から日本一のDeNA 黄金時代構築へ「FA補強」に参戦可能性が
セ3位から頂点へ
見事な下克上だった。レギュラーシーズンは3位で終わったDeNAがくらいの(CS)で阪神、巨人を撃破すると、日本シリーズでソフトバンクに2連敗スタートから4連勝で日本一に輝いた。第6戦で11対2と快勝し、大歓声の横浜スタジアムで胴上げへ。宙に5度舞った三浦大輔監督は「いろいろな思いがね……。98年に優勝してからそのあと、なかなか勝てずに……。自分ももう一度って気持ちで。現役のときは優勝できずに、監督として優勝できて、本当にうれしいです」と優勝監督インタビューで声を張り上げた。 【選手データ】三浦大輔 プロフィール・通算成績 正捕手の山本祐大が9月中旬に右尺骨骨折で離脱。エースの東克樹は阪神と対戦したCSファーストステージで左太もも裏肉離れにより緊急降板し、四番のタイラー・オースティンも日本シリーズ第1戦で左足の甲に自打球を受けた。第3戦以降に強行出場したが歩くことすらままならない状況で、文字どおり満身創痍だったが、チームは試合を重ねるたびに強くなっていった。 ファンの後押しにも支えられた。本拠地の横浜スタジアムだけでなく、敵地のみずほPayPayドームでも大声援が。DeNAは前身の横浜時代にさかのぼり、2000年代前半から低迷期が続いていた。三浦監督は横浜一筋で25年間プレーし、奮闘していた。現役引退する16年に3位に躍進した際、「やっと横浜DeNAベイスターズがいいチームになっただろとみんなに自慢できます」と語っていた。今年8月に週刊ベースボールのインタビューで、8年前の言葉の真意を語っている。 「そのときに言った言葉は今でも覚えています。僕自身いろいろな経験をしてきた中で、横浜から去っていく選手もたくさん見ましたし、以前は横浜に行きたくないという選手の声も聞きました。最下位の常連のような時期も経験しましたし。それが球団、選手、スタッフ、コーチ、みんなが変わってきて、他球団の選手からも横浜に行きたいという言葉が聞こえてくるようになって良かったなという思いでした。そして、引退後にチームへ戻ってきてからはさらに良いチームにしたい、強いチームにしたい、優勝したいという思いがまた強まりました。当然、今でもその気持ちは強く持っています」