下克上から日本一のDeNA 黄金時代構築へ「FA補強」に参戦可能性が
投手陣補強の必要性
今季はレギュラーシーズンで貯金2の3位から短期決戦で頂点に上り詰めたが、来季はリーグ優勝を狙う。現有戦力の底上げと共に、注目されるのがFA補強だ。今季のチーム防御率3.07はリーグ5位。長いシーズンを勝ち抜くには、先発、救援共に層を厚くする必要がある。 今オフは国内FA権の行使を発表した石川柊太(ソフトバンク)のほか、先発投手は九里亜蓮(広島)、西野勇士(ロッテ)、救援は酒居知史(楽天)が補強ポイントにマッチする。また、手薄な内野陣の層を厚くする意味では高橋周平(中日)がFA権を行使した場合は、獲得を検討する価値があるだろう。三塁の守備能力が高く、打撃でも今季は復調の気配を見せていた。高橋周は神奈川県藤沢出身で、DeNAは地元球団となる。人気面でも大きなプラスアルファになるだろう。
チームの力になるFA選手
球団は過去に9選手をFAで獲得している。印象深いのが2人の選手だ。巨人から93年オフにFA移籍した駒田徳広(現巨人三軍監督)は広角に安打を放つ打撃と球界トップクラスの一塁守備に加え、精神的支柱としてもチームを支えて98年のリーグ優勝、日本一に大きく貢献した。阪神から13年オフにFAで加入した久保康友は先発の柱で活躍。移籍1年目の14年に28試合登板で12勝6敗、防御率3.33をマーク。最多勝にあと1勝足りなかったが、リーグ3位の178回1/3を投げた。 4年ぶりのリーグ優勝を飾ったがCSクライマックスシリーズで敗れた巨人、藤川球児新監督が就任した阪神など他球団も来季に向けて戦力を整えてくる。マークが厳しくなる中でDeNAは黄金時代を構築できるか。今オフの補強策が注目される。 写真=BBM
週刊ベースボール