「上司への報告」仕事ができる人の伝え方とは? わかりやすい構成には決まった“型”がある
■ケース:市が開催するマルシェイベントのプロモーションを任されたDさん 次に、「相手がよく知らないこと/興味のないこと」をどうすれば最も効果的に伝えられるかを、その例として、これまであまり人気のなかった市開催のマルシェイベントの活性化というミッションを与えられてしまった、ある市の職員Dさんのケースを考えていきます。 ■状況 イベントとして人気がなかったので、あまり知られていないし、市民からも興味を持たれていない現状。何から始めていいのか、何をすればいいかもわからない中で、とりあえず仕事をふられてしまった状況です。マルシェイベント自体は、市内の農家さんがとれたての野菜を出したり、飲食業者が出店したり、週末の催し物としては悪くない内容です。
Dさんはとりあえず、そのマルシェで買えたり食べたりできるものや、開催される日付や場所をまとめてみたりしたのですが……ただ情報としてまとまっただけ。本当にこれでいいのか……と、悶々と悩んでいるうちに手が止まってしまいました。 ■【「相手視点」の型】 とにもかくにも、まずはこの型に尽きます。マルシェに来てほしい人(ターゲット)が、何を考えていて、来てくれるとしたら何を魅力に感じるのか。それをがんばって想像することです。取材したり、調べたりして、イメージの解像度を上げていく作業が必要です。Dさんは、自分の周りでターゲットに近い人に話を聞いてみることにしました。
Dさんの奥さんとそのお友達……主婦は日頃からスーパーで野菜など必要なものは買っている。週末にわざわざ野菜を買おうと思わない。近所のスーパーに売っていない、違う価値を感じるものならちょっと考えるかも。 Dさんの娘(高校生)とそのお友達……何かを買うことより、イベントとして楽しめるかどうかが大事。その場でおいしいものを買って食べたりできるのはワクワクする。写真映えするとSNSに投稿できるのでなおうれしい。