超~久々の登場!!!!!! レーシングドライバー[中谷明彦]がサーキットで試した ターボ装着の[ミライース]と[ロッキー]の評価は?
■電動アシストの効果に課題あり
コクピットはロールケージが組み込まれ、バケットシートはフロント2席のみ。5速マニュアルトランスミッションゆえ3ペダルがは配置されていて、フットレストは踵を支える形状で体を支える重要なポイントとなっている。 メーターはオリジナルの液晶メーターだが、アナログのエンジン回転計を追加設置している。レッドゾーンは8000回転と表示されていた。 エンジンを始動して走り始める。クラッチは軽く操作でき、電動パワーステアリングも備わっていてピットロードでの操作性は問題ない。ただブレーキはノンサーボ。アシストがないので、低温では効かないし、かなり踏力が必要だ。 加速しながらコースイン。第一コーナーに向けステアッリングを切り込もうとすると、なんと電動アシストが効いていない。電動モーターの容量が小さく、機械式LSDによる操舵抵抗が大きいのでフェールセイフが入ってしまうようだ。 LSDは2ウェイでロッキングが強く、アクセルオンでもオフでも拘束力が強くてアンダーステアが強い。重いステアリングを切りましても向きは変わらない。外輪の回転数がLSDで内輪にも伝わってしまうので内輪差が吸収されず曲がらないだけでなく抵抗も相当大きい。 実はこういった乗り味は、オフロードを走行するラリー車の常識的なセットアップで引き起こされる。LSDで拘束力を強め、とにかくアクセル全開でパワーをかけ、トラクションをかけながら進行方向へ向かわせる。 サイドブレーキを引いたり、フェイントモーションなど派手なアクションを加えて乗りこなすのだが、そこまでのパワーは残念ながら出ていなかった。このハンドリングでターマックの細い林道を走るのは正直大変そうだ。加えて雨でも降ろうものならアンダーステアでコースアウト必須だろう。 これならノーマルデフで、パワステアシストを得られた方が全然乗りやすく早いはず。コースかダートのどちらがメインか。それともターマック主体かで判断は分かれるだろうが、冒頭に記した高速化には反している。