「お体をご自愛」「各位殿」…みんなが間違って使っていたビジネス敬語・用語ランキング!正しい使い方できてますか?
4位:「お体をご自愛」(10人)
「“ご自愛”に“体”の意味が含まれているのは知りませんでした。けっこう『お体にご自愛ください』と書いてきた覚えがあります」(58歳・総務・人事・事務/男性) 「“ご自愛”に体の意味が含まれていることを知らなかった」(65歳・会社経営・役員/女性) “ご自愛”は、“自分自身の体を大切にする”という意味で、最初から目的語が含まれている単語です。そのため、「お体をご自愛ください」という使い方だと重複になってしまいます。
3位:謙譲語と尊敬語の勘違い (11人)
「“ご覧になってください”というべきところで、“拝見なさってください”とずっと使ってきたので、間違いに気がついたときにはとても恥ずかしい思いをした」(54歳・研究・開発/男性) 「“存じ上げる”と“ご存知です”をごっちゃにして覚えてしまい、自分を主語にして“ご存知です”を使っていた。友人から指摘されて間違いを知った。こうしてあらためて書くのも顔から火が出そうです」(54歳・その他/女性) 敬語の使い方で特に苦労する人が多いのが、元の動詞と形を変えて変化する尊敬語・謙譲語の使い方です。よく使う動詞ほど不規則に変化するので使い分けが難しいですよね。
2位:かしこまった場面で「了解です」と言ってしまった(17人)
「目上の人に“了解です”とあまり使わない方がいいと指摘されるまで、全く違和感なく使用していた」(35歳・その他/男性) 「“了解しました”はフランクな言い回しで、改まった場面では“承知しました”と言うべきこと」(40歳・主婦/女性) 社内の同僚や友人、気心の知れた取引先との間で「了解です」という言葉は広く使われていますよね。“了解”の意味は“理解すること”。かしこまった場面や目上の相手に向けたメールの中では謙譲語の“承る”を含む「承知しました・承知致しました」を、話し言葉では「かしこまりました」などの表現が適している場面があります。
1位:上司に「ご苦労さまです」(40人)
「目上の方には“ご苦労さま”は失礼にあたるので、“お疲れ様”が正しいと、前の職場の年上の同僚に教わった」(29歳・学生・アルバイト/女性) 「職場で上司に“ご苦労さま”と言ったことです。上司が部下に言う言葉で、上司に対しては“お疲れさま”と言うべきだと教えられました」(75歳・ その他/男性) 相手をねぎらう際「ご苦労さまです」という表現は広く使われています。しかし“ご苦労”は、上位の人が下位の人をねぎらっていう言葉だとされています。社内では上下関係に関わらず使える「お疲れさまです」が定番化している職場は多いかもしれませんね。 余談ですが、筆者はビジネス媒体の仕事で「疲れていないんだから社内で“お疲れさま”は禁止。“ご苦労さま”が基本」という事例を耳にしたことがあります。日本語って本当に難しいですね……。 以上、勘違いしていたビジネス敬語についてお届けしました。 ビジネス敬語は、円滑なコミュニケーションのための1つのツール。 自分の間違いに気付いたら修正し、他人の間違いには目をつむり、円満な人間関係を保ちながら今取り組んでいるビジネスを進捗させたいものです。 【お詫びと訂正 2024/03/28 14:25】 記事初出時、一部の表記に誤りがありました。お詫びして訂正いたします。
北川和子