『銀魂』沖田役の吉沢亮「どちらかと言えばSかも」カメレオン俳優をめざす
江戸時代末期が舞台なのに高層ビルが建ち並び、空には宇宙船。SFと時代劇がミックスされた混沌とした世界観のなか、人情や笑い、ド派手なアクションが怒涛のように展開する。単行本累計発行部数5100万部突破、週刊少年ジャンプの人気コミック『銀魂(ぎんたま)』が、小栗旬主演で実写化。7月14日には映画が全国公開され、15日からは映像配信サービス「dTV」のオリジナルドラマ「銀魂-ミツバ篇-」も独占配信される。 小栗のほかにも柳楽優弥、中村勘九郎、豪華キャストが集結するが、中でも”真選組”ドS隊長・沖田総悟を演じる吉沢亮は正統派の美形ルックスと演技力の両面で人気急上昇中だ。
『銀魂』のドSキャラ沖田総悟を演じる 自身は「どちらかといえばSかも」
「これだけコミックを読み込んでアニメも見て、原作というものを意識したことは初めて。すごくいい経験になりました。もちろん自分なりの解釈で演じたので、完璧に原作をコピーしたわけではありませんが、原作の大きさやファンの多さを考えるとプレッシャーも感じました」 沖田はドSキャラ。吉沢自身はどうなのか水を向けると「SかMかといわれたら、どちらかといえばSかも」と笑いながら、役作りの難しさを明かしてくれた。 「ツーンとした態度で毒舌を吐きまくる強いキャラが完全に出来上がっていて、特に映画版ではその辺の崩せない感じがなかなか難しかったです」
ドラマ版は、銀魂ファンの間で”泣けるエピソード”として根強い支持を集める「ミツバ篇」を描く。映画版の主人公・坂田銀時(小栗)はもちろん登場するが、ドラマ版では沖田総悟(吉沢)と土方十四郎(柳楽)を中心に沖田の姉・ミツバ(北乃きい)をめぐるストーリーが展開する。 「本編にはない殺陣もあるし、彼の葛藤もある。ドSの裏にある真選組としての仲間意識みたいなもの、人間味が描かれていると思います。そういう意味では、逆にやりやすかったです」 ドラマ・映画とも脚本・監督は、『勇者ヨシヒコ』シリーズなどのコミカルな演出で定評の福田雄一氏。 「福田監督の現場は、笑いが絶えないんです。カメラが回っているときでも回っていないときでも、常に爆笑が生まれている。いい意味でピリピリしていない、あったかい雰囲気なんです」 現場を思い出したのか、そう語る表情も明るく楽しげ。共演者ともかなり親しくなったのでは……。 「もともと人とあまり話さないタイプなので、あまり現場で気を遣うことがなくて(笑)。みんなスケジュールもタイトだし、あまり一緒に食事にも行けなかったんですけど、地方ロケでは小栗さんや新井浩文さんたちが飲みに連れて行ってくださって」