『銀魂』沖田役の吉沢亮「どちらかと言えばSかも」カメレオン俳優をめざす
最初はずっとバイト感覚だった 映画の撮影・製作過程を体験し、面白さに目覚めた
吉沢は1994年2月、東京生まれの23歳。2009年に開催された「アミューズ全国オーディション」をきっかけにデビューした。『仮面ライダーフォーゼ』『ぶっせん』そして主演の『トモダチゲーム』など、映像作品を中心にキャリアを積んできた。だが、最初から俳優を志していたわけではないという。 「ちょうど高校受験が終わったころ。春休みになり勉強もしなくていい、やることもなかった時期に、母親がオーディションでも受けてみれば、と。賞金100万円が大きかったのかも(笑)。もしもらえたら何を買おうかな、なんて考えたりしながら受けたんです」 優勝はできなかったので100万円は逃したものの、3万人を超える応募者の中から特別賞に輝き芸能界入り。 「最初はずっとバイト感覚で、いつやめようかなと思いながらやっていたんです。芝居で生きていきたいと思ったのは、たぶん19歳とか20歳のころ。大学に行く友達もいれば就職する友達もいたり、周りの環境が変わる中で、意識的に仕事というものと向き合って、自分の中で責任感が生まれたりしまして」 気づいたら俳優の道をしっかりと歩んでいた。 「デビュー前はお客さんとして出来上がった状態でしか見ていなかったから、出ている俳優さんたちは『本当に実在するのかな』という気持ちだったんです。自分が実際に出てみると、撮影の過程や手作り感みたいなものを現場ですごく感じたりして、『ああ、こういうことの繰り返しで作品ができるのか』と新鮮でした」
「普通に楽しいからやっているんですけど」ファンへの神対応が好評
いまやイベントを開けば多数のファンが集まる人気俳優になった。吉沢は、ファンへの対応がとても親切だと評判だ。 「ハハハ。そうらしいです。僕自身は普通に楽しいからやっているんですけど。でも、そんなに対応がいいといわれるっていうことは、そうなんでしょうね。ほかの役者さんのイベントを見たことがないので、よくわからないんですけど」 ファンと会うこと自体が、貴重な機会。 「役者をやっていると、ファンの方の声を直接聞く機会って意外と少ない。だからイベントで『あの作品面白かったです』なんてあらためて感想を聞かせていただけると嬉しいし、ああそういうことを思ってるんだ、っていうのも感じられる。やっぱり楽しいですね」 イイ男で、役者としても魅力的。となると、プライベートのほうも気になるが……。 「こういう仕事をしているからって、変わったことは別にないです。食事も食べたいときに食べちゃう。リフレッシュには、ビールを飲むとか(笑)。現場だからスイッチをオン、終わったからオフ、っていう変化があまりない。現場でもプライベートのことを普通に考えるし、家でも現場のこととか考える。オンとオフ、実際には切換わっているんでしょうけど、自分の意識としては差がないです」