24年の世界成長率2.4% 世銀、3年連続で経済減速
【ワシントン共同】世界銀行は9日公表した最新の世界経済見通しで、2024年の世界全体の実質成長率を2.4%と予測した。欧米の抑制的な金融政策や貿易取引と投資活動の世界的な低迷を反映し、成長率は3年連続で減速する見込みだ。日本は0.9%成長と試算したが、能登半島地震の経済的影響は含まれておらず「今後数週間のうちに分析する」としている。 【グラフ】GDP予測、日本は4位転落 23年にドイツが逆転、響く円安
新型コロナウイルス禍からの回復以降、世界経済は22年が3.0%、23年が2.6%と勢いの弱さが目立つ。特に途上国では24年末時点でも約4分の1の国・地域の人々がコロナ禍前より貧しいままとなる見通し。世銀の担当者は「豊かな国ほど経済が良く、世界で際立った不均等が生まれている」と警鐘を鳴らす。 世界全体では、25年が2.7%成長になると予測した。ただ、ロシアによるウクライナ侵攻に加え、パレスチナ自治区ガザ情勢がエネルギー価格の高騰を招く恐れがあり、今後2年は「見通しが暗い」と指摘した。 日本もコロナ禍後の需要回復が目立った23年の1.8%成長から、24、25年は減速が続く。