外債運用が最高益けん引、米利上げ前に為替ヘッジ縮小-いよぎんHD
同氏は20年4月に伊予銀の頭取に就任し、22年10月からは持ち株会社の社長も兼務する。かつて資金証券部長を務めるなど市場部門での経験が10年超と長く、銀行トップとしては異色の経歴を持つ。
経営陣と現場との間で市場に対する認識の共有も図っている。いよぎんHDでは毎週月曜日、本店別館8階の役員食堂で会長をはじめとする部長以上の幹部約20人が参加するランチが定例。食事後、資金証券部長が資料を基にマーケット状況を説明し、法人部門など他の担当者も含めた活発な情報交換が行われる。
足元では米金利低下に備えたポジションを取る。前期にはヘッジ付き外債について削減していたポジションを大幅に復元し、残高を約3400億円増やした。
国債の本格投資はまだ先
一方、三好氏は日本国債への本格的な投資再開はまだ先との考えを示した。長期金利は約13年ぶりの高水準となったが、さらなる上昇を見据える。「1%では止まらないだろう。1.5%から2%ぐらいの水準は見ておく必要がある」と述べた。
いよぎんHDでは政策保有株を減らす一方、「純投資」目的での国内外の株式投資は強化していく方針だ。「グローバルの成長もわれわれの成長の中に取り込みたい」として現在、米半導体メーカーのエヌビディア株を含めた60ー70銘柄を保有する。今後、数百億円程度は投資できる余地があるという。
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Taiga Uranaka