アルピコ交通・長野電鉄・台北メトロ 友好協定で相互誘客へ
アルピコ交通(長野県松本市井川城2)と長野電鉄(長野市)、台湾の台北市を中心に地下鉄などの都市鉄道を運行する台北メトロは7日、3社間で友好協定を締結すると発表した。台北メトロは117の駅を持つ台湾最大規模の都市鉄道事業者。駅や鉄道内のデジタルサイネージ(電子看板)で、観光情報を含むPR動画を放映し合うことで、相互誘客につなげる。 大手総合商社の丸紅(東京都)の仲介で実現した。アルピコ交通はバス乗車の顔認証システムの実証実験や空飛ぶ車の研究で、台北メトロは車両の納入を含む鉄道システムの構築でそれぞれ丸紅と接点があった。台湾でも人気の観光地となっている地獄谷や志賀高原に通じる路線を持つ長野電鉄にも声を掛け、3社で友好を図ることになった。 14日に台北市で協定締結式を開き、PR動画の放映を今月下旬に開始する。アルピコ交通は上高地などの路線沿線、台北メトロは故宮博物院や夜市などを紹介する動画を用意している。3社の各駅には協定を記念したポスターも掲出される。 台北メトロは駅と電車内に700台を越えるデジタルサイネージを持つ。アルピコ交通鉄道事業部の隠居哲矢部長は「多くの人に松本の情報が届くと思う。中長期的なインバウンドの入り込みにつながれば」と期待している。 アルピコ交通は協定締結を記念して13日、上高地線の1日フリー乗車券を発売する。3社の電車が写った台紙に収めている。価格は税込み1430円。新村、波田、新島々の3駅で取り扱う。