約3年ぶりにモデルチェンジした「iPad mini(A17 Pro)」を試す 外観からは分からないスペックアップでクリエイターにもお勧めの1台に
将来的には「Apple Intelligence」にも対応
新しいiPad miniは、Appleが今後デバイスの差別化を行う上で重要な要素と位置付けるApple Intelligenceにも対応する。 これは言語モデルを用いたAI(人工知能)ベースの機能だが、基本的に処理はオンデバイスで行われ、一部の複雑な質問のみ「プライベートクラウド」と呼ばれる独自開発のプライバシーを侵害しない処理を施したサーバで処理される。 このように書くと、常にオンラインであることが前提のiPhoneとは異なり、特にWi-Fiモデルではオフラインでの利用シーンも多いであろうiPad miniでは「Apple Intelligenceを使える場面が限られるのではないか?」と考えるかもしれない。 しかし、英語版でのテスト(β)運用を見る限り、ほとんどの機能はオンデバイスで完結できているので、そこまで気にする必要はないように思う。例えば写真から不要な要素を取り除く「クリーンアップ(Clean up)」という機能(Googleでいうところの「消しゴムマジック」に相当)はオフライン状態でも問題なく使える。また、文章作成の支援機能や、文脈を把握して文章を自動で清書する機能も、全てオフラインで動作可能だ。 挙動をよく見てみると、クリーンアップはオンライン状態だと応答が遅くなる傾向にあるため、恐らくは「オンデバイス処理」と「クラウド処理」の両方に対応していると思われるが、利用者はその違いを意識することは基本的にないだろう。結果を比較しても、ほとんど差を認めることができないからだ。 現状において「Apple Intelligence(AI機能)は必要ない」と考えている人もいるかもしれないが、今後Apple Intelligenceへの対応は“当たり前”のことになっていくだろう。 そうした意味でも、Apple Intelligence対応のSoCにアップデートされた意味は大きい。