“157cm”ドリブラー「何のために県外に出たんだ」 10番が複雑な思い、完敗で涙「プロを目指して」
上田西の白尾監督「10番の子をどうやって止めようかと…」
堀内には、上田西の白尾秀人監督も一目置いていた。「矢板中央の10番の子が長野県出身というのもあって。どうやって止めようかと…。(勝てたのは)上手く身体張って、みんな1人1人守備を頑張ってくれたおかげ」と自チームを称えつつ、地元出身の“10番”が要警戒選手だったことも明かしている。 また堀内は、上田西でPK含むスーパーセーブを披露した牧野と「中学の地区トレセンがずっと一緒」。「絶対負けない」…お互い試合前に話もした。間違いなくこのゲームに懸ける思いが強かった。この苦い経験を踏まえ、高校3年間で「誰よりもきつい思いしたと思う」と自負する堀内は、「岡崎(慎司)選手のように、最後飛び込むだったりその際々をやっていける選手になりたい」と涙を拭い、前を向く。 上田西戦は相手にダブルマークに付かれるシーンもあり、自身の持ち味を十分には発揮できなかった。それでも、試合終盤には堀内が守備で全力疾走。懸命に走り、相手への激しいプレッシャーをかけた場面はファウルになってしまったが、本人の持つ強いメンタルがあのスプリントを生み出した。「課題を直し、プロを目指してやっていきたい」。157センチ小柄なアタッカーは、今日流した涙を胸に未来へ進む。
FOOTBALL ZONE編集部・金子拳也 / Kenya Kaneko