あこがれの白馬岳縦走登山へ! 楽しく歩きながら、しっかり学ぶ。コロンビア登山学校の「登山講座」に密着
待ちに待った白馬岳へ
翌朝、また食堂に集まり全員で朝食を済ませ、7時に出発をする。前日に教わったシューズの履き方やバックパックの背負い方をおさらいし、着実にステップアップを遂げている。みなさん生き生きとしていて、心なしか前日よりさらに楽しそうにも見えるのは、待ちに待った白馬岳を目指しているからだろうか。 まず目指すピークは船越ノ頭。雷鳥坂を登り徐々に高度を上げていくと、右手に望めるのは雪倉岳だ。 登るごとに見える景色が変化し、また違った山の姿が望める。出逢ったひとつひとつの景色に感銘を受け、笑顔がこぼれる。その先に、さらに壮大な景色が広がっているのだから、もっと歩きたくなってしまう。縦走登山にはそんな魅力があるのだろう。 白馬大池を背に、稜線をゆく。 振り返れば白馬大池と、遙か遠くには戸隠山など新潟の山々の稜線が連なっている。伊藤伴さんが指を差しながら見える山々について教えてくれた。 小ピーク、船越ノ頭にて。背後にはこれから進む稜線が見える。目の覚めるような快晴をバックに、みなさんいい笑顔だ。 船越ノ頭にてしばし休憩し、さらに先を目指す。稜線の先のガスが抜けて、ついに白馬岳が現れた! 稜線を登る前に一度標高が下がりコルに乗る。ここで伊藤伴さんより下り坂を歩くときのアドバイス。 「身体が後傾にならないように注意してください。少し前傾気味に、膝を曲げて重心の位置を低くすると安定します。足にちゃんと体重を乗せることで靴のグリップが効いてくれて、滑りづらくなりますよ」。 下り坂が苦手という登山初心者は少なくないだろう。最初は不安な足取りだったが、伊藤さんからのアドバイスを忠実に取り入れて、ちょっと下り坂が克服できたもよう。みなさん着実に前進している! 白馬岳までの稜線では、さまざまな高山植物が見られることでも知られている。今回全員女性ということもあり、みなさん花好きのよう。縦走中もところどころに咲く華憐な花々に目を輝かせていた。 こちらはタカネツメクサ。ブーケのように咲く華憐な小花がかわいらしい。そのほか、コマクサやキンポウゲ、イワギキョウなど、よく知られる高山植物もたくさん咲いていた。 小蓮華山を越え、絶景の稜線へ。空は晴れ渡り、稜線上から右手側を眺めると、連なる峰々と、その先にはうっすらと富山湾まで望むことができた。夏山は昼ごろになるとガスが上がってきてしまい眺望を隠してしまうことがよくあるが、はじめての白馬岳縦走登山で、こんなにも澄み渡った景色が見られるなんて、本当にラッキーだ。 白馬岳山頂も、もうすぐそこ。アップダウンの激しい行程ではあるが、伊藤さんが無理のないペースをつくって先導し、みなさんいい歩調で歩けている。長い距離を歩くときはバテないようにペース配分を考えて、休憩のタイミングや行動食の補給など、登山をマネジメントすることも大切だ。 標高2、932m、ついに白馬岳山頂へ! 伊藤伴さん、参加者のみなさんとハイタッチ。自分の足で登ってたどり着けた達成感と充実感に満たされる。 ガスがかかり気味だったが、ここでもなんとラッキーなことにガスが晴れた! みなさん本当にツイている。白馬岳山頂にて記念撮影。とってもいい笑顔!