年金夫婦で「月28万円」だったが、夫急逝で年金激減「もう家賃も払えない」と65歳・専業主婦が号泣。路頭をさまよい、行き着く先で巻き起きる「大騒動」
老後の生活のベースとなる公的年金。一般的な夫婦で月23万円程度といわれていますが、これを基本として生活設計をしていると大変な事態になる場合があります。 【早見表】年金に頼らず「夫婦で100歳まで生きる」ための貯蓄額
65歳の同い年夫婦「年金だけで暮らしていける」の目論見
――何歳から高齢者ですか? ――いつから老後ですか? そう問われたら、何と答えるでしょうか? 以前は、定年を迎えたら、以降は高齢者、老後というイメージでしたが、昨今は、60歳定年を迎えた後も働き続けるほうが多数派。また原則年金受給は65歳からということから、65歳をひとつの区切りにして現役を引退する人が多く、「年金をもらい出したら、高齢者/老後からな」と考える傾向が強いようです。 田中牧子さん(仮名・65歳)は、23歳のときに同い年のいまの夫と結婚し、子どもが誕生してからは、パートに出ることはあったものの、基本的に専業主婦。そして夫・正敏さん(仮名・65歳)は60歳で定年を迎え、そのあとは再雇用制度を利用し、契約社員として65歳まで働き、引退。夫婦で年金生活をスタートさせ、「さて、どう過ごそうか?」と思いを馳せている日々だとか。 そんな老後を下支えしてくれるのが公的年金。多かれ少なかれ、それが多くの高齢者の生活のベースになります。会社員や公務員であれば、基本的に老齢基礎年金と老齢基礎年金を受給。老齢基礎年金は40年、480ヵ月保険料を納付していれば、月6万8,000円(令和6年度)受給ができます。 老齢厚生年金のベースとなる保険料は給与によって変わり、それによって受給額が変わります。仮に大卒・大企業で平均的な給与を手にしてきたサラリーマンであれば、60歳定年で引退した場合で月13.1万円、併給の老齢基礎年金と合わせて月19.8万円、60歳以降は非正規社員として65歳まで働き引退したとしたら月14.2万円、基礎年金と合わせて月21.0万円を受け取ることができます。 田中さん夫婦の場合、夫・正敏さんは月20万円、妻・牧子さんが少し自身の厚生年金が上乗せされ月7万円、夫婦で合計27万円を手にしていました。 ――手取りにしたら月23万円くらい。楽ではないけれど、年金だけで暮らしていけるかなと思っています