あこがれの白馬岳縦走登山へ! 楽しく歩きながら、しっかり学ぶ。コロンビア登山学校の「登山講座」に密着
2日目の宿泊地は白馬山荘
山頂を下って10分、今晩の宿泊地、白馬山荘へ。白馬岳山頂直下にありながら、日本最大級の山小屋で、最大収容人数はなんと800人。設備も整っていて快適な山小屋なので、山小屋初心者にもすごしやすい。 到着して1時間ほど自由時間。その後、再集合して、空身で丸山まで散歩に行くことに。片道30分ほどの行程だ。この日は午後もほとんどガスが湧くこともなく、空はずっと晴れ渡っていた。 丸山の山頂へ。360度大パノラマが広がっていた。目の前に見えるのは杓子岳。その先には白馬鑓か岳が望める。この三峰こそが白馬三山だ。伊藤伴さんが見える山々について教えてくれた。 山小屋に戻って夕ご飯。大きな山小屋なので食堂も大きく、宿泊者も多い。この日の夕食はなんと5回に分けて提供していた。ご飯と味噌汁、お茶は各々で配膳するスタイルで、おかわりもできる。 食後はまた、この時間にしか見られない景色を堪能する。白馬山荘からの眺めは本当にすばらしく、天気が良ければ槍か岳まで見えるほどだ。この景色が見れただけでも、ここまで来た甲斐がある。 この日もまた、山の向こうに沈む夕陽が見えなくなるまで眺めていた。 下界には雲海が広がり、雲上の絶景が私たちを惹きつけた。同じ景色はまたとなく、この瞬間を大切に見つめる。
夜のレイヤリング講座
雲上の絶景鑑賞がひと段落したところで白馬山荘付属のレストラン「スカイプラザ」で乾杯。20時まで営業していて、生ビールやコーヒー、ケーキなんかも食べられる、山の上とは思えないレストランだ。 ここで夜の座学が開講された。座学といっても堅苦しいものではなく、お酒を片手にくつろぎながら伊藤伴さんの解説に耳を傾ける。今回のテーマは山のレイヤリングについて。 夏山でも低体温症になりえること、そのうえでベースレイヤーが重要であること。そのほかミドルレイヤーやアウターについても説明してもらったが、登山初心者ではなかなか気を回しきれない、けれども登山するうえでとても大切なことだ。 スカイプラザ閉店とともに講座はお開き。翌日はついに下山だ。行動時間が長くなるのでよく眠ってしっかり休養したい。 日の出前の早朝。みんなで起きだして白馬岳手前の展望のいい高台まで登り、ご来光を拝みに向かった。この日は曇り予報、雨天も危ぶまれていたが、雲の切れ間から覗く朝日を望むことが叶った。 ゆっくりと昇る太陽をみんなで眺めた。夕陽と朝焼けまで見れて。こればっかりは運頼みになるが、こんなにすばらしい景色を見せてくれるなんて。いうことなしだ。 美しい日の出を堪能して山小屋に戻り、各自朝食をとって出発の時間を迎えた。天気予報はうれしいことに大外れ、最後まですばらしい快晴が私たちの足取りを後押ししてくれた。 振り返れば白馬山荘と杓子岳、白馬鑓か岳。さらに奥には剱岳も見える。うしろ髪引かれながらも、私たちは青空の元、帰路へと歩んだ。