第2次トランプ政権で日米関係はどう変わる? 石破政権はトランプとうまくやっていけるの?【親子で語る国際問題】
少数与党となった石破政権が抱えるリスクとは
しかし、懸念がないわけではありません。日本では10月に国政選挙が行われましたが、自民党は大きく議席を失い、与党である自公(自民党と公明党)は過半数を下回り、石破政権は少数与党という状況に追い込まれています。 石破政権は政策を実現していくにあたり、常に野党の主張に真摯に対応していかなければならない状況にあり、今後、内政や政局の混乱によって政権運営が難しくなるリスクがあります。トランプ氏と上手く付き合っていくには、政治基盤が安定した政党のリーダーが求められますが、政権交代などが連続すれば、トランプ氏が誰を信頼すればいいか分からないなどとして、日米関係が上手くいかなくなることが懸念されます。
この記事のポイント
①アメリカにとって最大の外交課題は中国との競争に勝ち、優位性を維持すること ②日本は対中国の面で極めて重要なパートナーであり、基本的には日本を大切にする見込み ③10月の選挙で議席を大きく失った与党。今後、政局が混乱することで、日米関係悪化のリスクも 【記事執筆/国際政治先生】 国際政治学者として米中対立やグローバスサウスの研究に取り組む。大学で教鞭に立つ一方、民間シンクタンクの外部有識者、学術雑誌の査読委員、中央省庁向けの助言や講演などを行う。
文・構成/HugKum編集部