漬物からホルモン焼きまで…頼んでないのに無料で出てくるサービス品の数々 手厚すぎるおもてなしの裏には…「オカマとかな、言われたよ」74歳店主の過去・客への思いとは?
大食いのカメラマンも大満足の味とボリュームです。 そんな明るく陽気なすぎちゃんと共に店を営むのは、81歳のみやちゃん。 2人とのおしゃべりを楽しみにくる客も多いんだそうです。 みやちゃん 「氷はいらんの?」 すぎちゃん 「いらんいらん!ワインに氷なんて入れたら世界の恥よ!」 取材したこの日は、平日にも関わらず開店直後から次々と客が訪れて、あっという間に満席状態に。 すぎちゃん 「あんた、ゆっくりしんちゃいよ!ゆっくりしんちゃい!」 「食べんちゃいよ~!」 手厚すぎるサービスとすぎちゃんの強烈なキャラが話題となり、過去には全国放送のバラエティー番組で紹介されたことも。 今では地元の常連客はもちろん、全国、そして海外からすぎちゃんに会いに多くの客が訪れる人気店です。 地元客 「もう20回くらい来とんちゃうかな。そりゃもうおもしろいから、すぎさんが。」 「きょう自分で頼んだのはビール1杯だけ」 カメラマン 「このホルモンは?」 地元客 「頼んでないけど、出てくる。勝手に!」 「サンドミノ」という希少部位のホルモン焼きも、なんとサービス品なんだそうです。 すぎちゃん 「食べんちゃい!」 「もう、食べんちゃいよ!」 『食べんちゃい!』を合言葉に、店中を駆け回る人気者のすぎちゃん。 それでも、この店のオープンに至るまでは紆余曲折の人生がありました。 ■すぎちゃんの「生い立ち」とは? すぎちゃんこと杉山豊さん。 昭和25年、岡山県津山市で3人きょうだいの末っ子として誕生しました。 6才上の姉の存在、そして女友達も多かったことが、自らのルーツになったといいます。 すぎちゃん 「女の子とばっかり遊びよったんよ。お手玉やあやとりから、全部女の子と。で、『教えて教えて』っていわれて、教えってやりよったんよ、女の子に」 元々は岡山市内で事務職に従事。 その後、地元・津山に戻り、知人のスナックを手伝ったことがきっかけで、接客業の魅力に目覚めます。 公私にわたるパートナー、みやちゃんに出会ったのは50代の頃。 津山で一緒に店を始めることになりました。 しかし、当時は今ほどジェンダーへの理解がない時代。