石川遼 大会最多4度目Vへ2位浮上! ロフト角を微調整“0・2度の違い”新ウエッジがさえた
◇男子ゴルフツアー 三井住友VISA太平洋マスターズ第3日(2024年11月9日 静岡県 太平洋クラブ御殿場C=7262ヤード、パー70) 11位から出た石川遼(33=CASIO)が6バーディー、1ボギーのこの日ベストとなる65をマークし、通算8アンダーの2位に浮上した。首位とは1打差。今大会から導入した新ウエッジがさえ渡った。最終日は6月以来の今季2勝目、ツアー通算20勝目、大会単独最多4度目の優勝を狙う。金谷拓実(26=Yogibo)が通算9アンダーで単独首位を守った。 50度のウエッジで放った第3打は、ピン1メートルに止まった。18番パー5、残り103ヤードからのスーパーショットだった。石川は、慎重にカップに沈めて大歓声を浴びた。「最後に良いショットがウエッジでできた。上りの真っすぐに付いてくれて願ってもないチャンスだった」と満足そうに振り返った。 首位と1打差に詰め寄る一打は新兵器から生まれた。今大会から50度と54度のウエッジをキャロウェイ社の「ジョーズロウ」から「オーパス」に変更。バンスの形状などが異なり、打球の最高到達点がやや低くフィーリングが気に入った。同じロフト角でも従来モデルより2~3ヤード飛距離が出るため、ロフト角を0・2度だけ寝かせる繊細な調整を経て投入を決めた。 「昨日は後半パットでつまずいたけど、ショットは昨日もぶれなかったし、今日も良かった」。前日は終盤で乱れたパットも微調整し、1番で3メートル、3番で2メートルのバーディートライを沈めるなど合計26パットにまとめた。 自身36度目の最終日最終組から史上12人目のツアー通算20勝目を目指す。33歳54日での到達は歴代5位の年少記録。2年ぶり4回目の大会制覇なら尾崎将司、中嶋常幸、リー・ウェストウッド(英国)を抜いて大会単独最多記録となる。 石川は「そういう方々とこのコースの勝利数で並んでいるのは幸せ。2年前より今の方が良いゴルフができている。そういうふうに思いたい自分もいる。自分との闘いです」と言った。富士の麓で新たな歴史を刻む。 ▼1位・金谷拓実 2番でボギー先行だったけど、我慢強くプレーできた。あと1日自分らしいプレーをするだけだと思う。(19年以来2度目の大会制覇に王手) ▼2位・佐藤大平 パットが良い。練習用のL字パターのタッチが良かったので今週から使っている。速いグリーンだけど安心感がある。(ツアー初優勝へ好位置)