視聴率トップ10に「テレビドラマはゼロ」…「2024年連ドラ」総括 「地面師」「海に眠る」で演技力を見せつけた“最注目の若手女優”とは
2024年の連続ドラマもすべて放送を終えた。“テレビ離れ”と言われて久しいが、テレビマンは今年をどう見たのだろう。 【写真をみる】視聴率はイマイチだったけど…「主演級キャスト」が勢ぞろいのドラマとは? ***
デイリー新潮は11月21日配信の「ワースト記録を更新? 『清原果耶』主演ドラマ『マイダイアリー』が視聴率『3%割れ』でNHK朝ドラの元ヒロインに試練」で、『マイダイアリー』(テレビ朝日/ABCテレビ制作)がテレビ東京を除いた民放GP(ゴールデン・プライム)帯の連ドラとしては史上ワーストの視聴率記録を塗り替える可能性があると報じた。実際、世帯平均は2・6%となり史上ワーストに(ビデオリサーチ調べ、関東地区:以下同)。 朝ドラ「おむすび」(NHK)も目下の世帯平均視聴率は13・8%で、2009年後期の「ウェルかめ」が記録した歴代最低の13・5%に近づきつつある。ことほど左様に数字が取れないのだ。ところが、民放プロデューサーに聞くと意外な答えが返ってきた。 「見かけの数字とは違って、今年は“豊作”の1年だったと見ていいかもしれません」 どういうことか? 「NHKは12月24日、大河ドラマ『光る君へ』のNHKプラスでの平均視聴UB(ユニーク・ブラウザ=重複しないユーザー)が37・9万UBとなり、歴代の大河ドラマで最高を記録したと発表しました」 平安時代に活躍した紫式部の生涯を描いた「光る君へ」の初回(1月7日)世帯視聴率は、2019年に放送された「いだてん~東京オリムピック噺~」(15・5%)をも下回る歴代最低の12・7%。戦国時代か幕末でないと数字が取れないという大河のジンクスを証明した格好だ。ところが、それに対して声を上げたのが主演の吉高由里子(36 )だった。彼女は自身のXでこう呟いた。
下剋上大河の成就
《さてさてワースト1位からどう昇るのか これには皆様のお力添えが必要です 面白い番組が沢山ある中、下剋上大河として 最後には沢山の人に愛される作品になっていたらいいなと思う今日でした では! 》(1月9日) 「『光る君へ』のリアルタイムの平均視聴率は世帯10・7%(個人6・2%)と『いだてん』の世帯8・2%ほどではありませんが、決して高くはありません。しかし、リアルタイムと配信などタイムシフトを加えた平均視聴率は世帯16・9%(個人9・7%)になる計算です。これは2016年の大河『真田丸』の世帯16・6%を上回る数字です」 戦国時代を打ち負かし、まさに“下剋上大河”となったのだ。 「さらに、今年前期の朝ドラ『虎に翼』(NHK)もリアルタイムとタイムシフトと合わせた平均視聴率が世帯23・9%に。これは2015年後期の『あさが来た』が持つ今世紀の朝ドラ最高記録23・5%を軽く上回る数字となりました。ただし、NHKプラスが本配信をスタートしたのは20年4月ですから、『真田丸』も『あさが来た』も配信はありませんでした」 NHKの話ばかりだが、それでも“豊作”と言えるのだろうか。 「NHKの配信は基本的にNHKプラスですが、民放の場合はTVerはじめ動画配信サービスは様々あり、チャンネルはもっと多い。流行語大賞を受賞した“ふてほど”こと『不適切にもほどがある!』(TBS)はもちろん、『離婚しない男―サレ夫と悪嫁の騙し愛―』(テレ朝)、月9『海のはじまり』(フジテレビ)も配信が好調で、世間で言うほどテレビ離れは進んでいないと言っていい」